英語で「可能性」や「機会」を言いたいとき、chance / opportunity / possibility のどれを使えばよいか迷う方は多いです。
どれも日本語では似たように訳せることがありますが、英語では見ているポイントが違います。
先に結論を言うと、使い分けは次のように考えるとわかりやすいです。
- chance:チャンス、見込み、偶然性のある機会
- opportunity:何かをするための機会、好機
- possibility:起こるかもしれないこと、あり得ること
つまり、
opportunity は「行動の機会」、
possibility は「起こる可能性」、
chance はその両方にまたがる広い語
と考えると整理しやすくなります。
結論:chance / opportunity / possibility の違いはこの3つ
3語の違いを一言でまとめるなら、こうです。
| 語 | 中心イメージ | 何を表す? | 例 |
|---|---|---|---|
| chance | 偶然性・見込み・チャンス | 機会 / 可能性 | If you get a chance, call me. |
| opportunity | 行動できる好機 | 機会 | I had an opportunity to speak with her. |
| possibility | 起こりうること | 可能性 | There is a possibility of rain. |
この表だけでもかなり整理できますが、特に大事なのは次の3点です。
1つ目は、opportunity は「する機会」に強いこと。
「話す機会がある」「学ぶ機会がある」のように、誰かが行動できる場面にぴったりです。
2つ目は、possibility は「起こるかもしれない」という可能性そのものを表すこと。
雨、事故、成功、転職、移住など、出来事の実現性を述べるときに向いています。
3つ目は、chance はかなり守備範囲が広いこと。
「機会」としても使えますし、「〜の見込み」「〜する可能性」としても使えます。だからこそ便利ですが、文脈を意識しないと曖昧になりやすい語でもあります。
まずは一覧で確認|3語の違いがひと目でわかる比較表
迷ったときは、次の早見表で考えてみてください。
| 言いたいこと | 自然な語 | 例文 |
|---|---|---|
| 何かをする機会があった | opportunity / chance | I had an opportunity to ask questions. |
| 雨が降る可能性がある | possibility / chance | There is a possibility of rain. / There’s a good chance of rain. |
| 良い仕事の話が来た | opportunity | This is a great opportunity. |
| うまくいく見込みがある | chance / possibility | There is a good chance of success. |
| 一か八かやってみる | chance | I’ll take a chance. |
ポイントは、「行動の場」なのか、「起こる見込み」なのかをまず見分けることです。
ここが見えれば、3語の使い分けはかなり簡単になります。 ([ケンブリッジ辞典][2])
opportunity の意味と使い方
opportunity は前向きな機会・好機に向く
opportunity は、何かをしたい人にとっての良い機会・好機を表す語です。
たとえば、
- 勉強する機会
- 直接話す機会
- 成長する機会
- 就職の機会
のように、人が行動し、何かにつながっていく場面で自然に使えます。
Cambridge Grammar でも、opportunity は “a situation in which we can do something that we want to do” という考え方で説明されています。つまり、ただ「起こるかもしれない」ではなく、できる・行動できる という感覚が中心です。
よく使う形:opportunity to do / opportunity for
opportunity は文型も大切です。特によく使うのは次の形です。
- an opportunity to do
- an opportunity for + 名詞 / 動名詞
例を見てみましょう。
- I had an opportunity to speak with the manager.
マネージャーと話す機会がありました。 - Studying abroad gave me an opportunity to improve my English.
留学は英語力を伸ばす機会を与えてくれました。 - This is a good opportunity for growth.
これは成長のよい機会です。
「〜する機会がある」と言いたいとき、まず opportunity を思い浮かべると失敗しにくいです。
opportunity を使った例文
ここでは、初心者にも使いやすい例文をまとめます。
- This job is a great opportunity for me.
この仕事は私にとってすばらしい機会です。 - I finally had the opportunity to ask her about it.
ようやくそのことについて彼女に聞く機会がありました。 - We should take this opportunity to learn from our mistakes.
この機会に失敗から学ぶべきです。 - The trip gave us an opportunity to see local culture.
その旅行は現地文化を見る機会を与えてくれました。
特に take this opportunity to … は、スピーチやメールでも使いやすい定番表現です。
chance の意味と使い方
chance は偶然・運・可能性を含みやすい
chance はとても便利な語ですが、そのぶん意味が広いです。
Cambridge では chance に「機会」の意味も「可能性」の意味もあり、さらに Merriam-Webster では「不確実な成り行き」や「リスク」にも関連する語として説明されています。つまり chance は、偶然・運・見込み・チャンスがまとまって入っているイメージです。
そのため、chance はこんな場面でよく使われます。
- 機会があれば
- たまたま得たチャンス
- うまくいく見込み
- 一か八かの賭け
「機会」の chance と「可能性」の chance は分けて考える
chance は、少なくとも次の2つに分けて考えるとわかりやすいです。
A. 機会としての chance
- If you get a chance, visit Kyoto.
機会があれば京都を訪れてください。 - I didn’t get a chance to reply.
返信する機会がありませんでした。
この用法では、chance は opportunity に近い意味です。
B. 可能性としての chance
- There is a good chance that he will win.
彼が勝つ可能性は高いです。 - There’s a chance of rain tonight.
今夜は雨の可能性があります。
この用法では、chance は possibility や likelihood に近い意味になります。
chance を使った例文
- If you have a chance, please read this book.
機会があれば、この本を読んでください。 - I had the chance to meet her in person.
彼女に直接会う機会がありました。 - There’s a good chance that the plan will work.
その計画がうまくいく可能性は高いです。 - I know it’s risky, but I’ll take a chance.
危険なのはわかっていますが、思い切ってやってみます。
この最後の take a chance は、take the opportunity とは違い、
「好機を活かす」よりも リスクを承知で試す 感じが強くなります。
possibility の意味と使い方
possibility は出来事の実現可能性を表す
possibility は、「それが起こるかもしれない」「それが本当かもしれない」という可能性そのものを表します。
ここで大事なのは、possibility は 行動のチャンス ではなく、事実や出来事のあり得る度合いに注目する語だということです。
たとえば、
- 雨が降る可能性
- 失敗する可能性
- 海外移住の可能性
- 別の原因である可能性
のような場面で自然です。Cambridge Grammar でも、possibility は something that may happen or be true を表すと説明されています。
よく使う形:possibility of / possibility that
possibility で重要なのは文型です。よく使うのはこの2つです。
- the possibility of + 名詞 / 動名詞
- the possibility that + 文
例を見てみましょう。
- There is a possibility of delay.
遅延の可能性があります。 - We are considering the possibility of moving abroad.
私たちは海外移住の可能性を検討しています。 - There is a possibility that he is right.
彼が正しい可能性があります。
Cambridge は、「〜する機会がある」という意味で possibility to do を使わない ことも明確に示しています。ここは試験や英作文でも間違いやすい点です。
possibility を使った例文
- We have to consider every possibility.
あらゆる可能性を考慮しなければなりません。 - There is a real possibility of failure.
失敗する現実的な可能性があります。 - She mentioned the possibility that the schedule might change.
彼女は予定が変わる可能性に触れました。 - I had never thought about the possibility of working abroad.
海外で働く可能性については考えたこともありませんでした。
possibility は少しかための語感になりやすく、会話では chance が代わりに使われる場面もあります。
ただし、「検討する」「想定する」「可能性を排除しない」といった文脈では possibility がとても自然です。
chance / opportunity / possibility の使い分けを例文で比較
「機会があれば連絡してください」はどれを使う?
自然なのは、
- If you get a chance, please contact me.
です。
ここでは「連絡できるタイミングがあれば」という軽いニュアンスなので、chance が合います。
もう少しかしこまって言うなら、
- If you have an opportunity to contact me, please do.
も文法的には可能ですが、日常会話ではやや重く感じることがあります。
通常は chance のほうが自然です。
「雨の可能性がある」はどれを使う?
これは possibility か chance です。
- There is a possibility of rain.
- There is a chance of rain.
どちらも使えますが、chance of rain は日常的でよく使われる言い方です。
いっぽう possibility of rain は、やや説明的・客観的に聞こえやすいです。
opportunity of rain は不自然です。雨は「行動の機会」ではないからです。
「留学は自分を成長させる良い機会だ」はどれを使う?
ここは opportunity が最適です。
- Studying abroad is a great opportunity to grow.
留学は、何かが起こる単なる可能性ではなく、自分が行動して成長できる機会だからです。
この場面で possibility を使うと、「成長するかもしれない可能性」という焦点になり、言いたいことがずれます。
よくある間違いと不自然な言い方
possibility to do が不自然になりやすい理由
日本語で「〜する可能性」「〜する機会」が近く感じられるため、
possibility to do と言いたくなることがあります。
しかし Cambridge Grammar では、
「〜する機会がある」という意味なら opportunity to do を使い、
possibility は of + 名詞 / 動名詞 や that節 で使うのが自然だと示されています。
たとえば、
- ✕ I had the possibility to talk to her.
- 〇 I had the opportunity to talk to her.
- 〇 I had a chance to talk to her.
となります。
have a chance to と have an opportunity to の違い
この2つはかなり近いですが、完全に同じではありません。
- have a chance to
機会がある、できるタイミングがある - have an opportunity to
何かをするための機会が与えられている、好機がある
chance のほうが会話で広く使われやすく、opportunity のほうが「機会としての価値」がやや強く出やすいです。たとえば就職、学習、成長、面談などでは opportunity がよく合います。
take a chance と take the opportunity は意味が違う
これは重要です。
- take a chance
危険や不確実さはあるが、やってみる - take the opportunity
その機会を活かす
前者は賭ける感じ、後者は好機を逃さない感じです。
似て見えても、ニュアンスはかなり違います。
迷ったときの判断基準
最後に、迷ったときの判断基準をシンプルにまとめます。
起こるかどうかを言いたいなら possibility
例:雨が降る可能性、失敗する可能性、変更の可能性
機会を得る・活かすなら opportunity
例:学ぶ機会、話す機会、成長の機会、仕事の好機
会話で広く使えて「可能性」にも触れたいなら chance
例:機会があれば、見込みがある、やってみる、一か八か
覚え方としては、次の一文が便利です。
opportunity は「行動の機会」 possibility は「起こる可能性」 chance は「チャンスにも可能性にもなる」
この整理ができるだけで、英作文も会話もかなり自然になります。
まとめ|3語は「可能性」ではなく「焦点」が違う
chance / opportunity / possibility は、どれも日本語にすると近く見えます。
ですが、英語ではそれぞれ焦点が違う語です。
- chance は、チャンス・見込み・偶然性を含む広い語
- opportunity は、何かをするための前向きな機会
- possibility は、起こるかもしれないという可能性
特に初心者のうちは、
「行動できる場面」なら opportunity、 「起こるかどうか」なら possibility、 迷ったら chance の役割を確認する
という順で考えるのがおすすめです。
3語を丸暗記するのではなく、何を言いたいのかを先に見分ける。
それが、自然な英語へのいちばん近道です。
