「昔はよくしていた」と言いたいとき、used to と would はよく比較されます。
ただ、学習中によく出てくる kept まで入ると、急にわかりにくくなります。
最初に結論を言うと、比べる単位は used to do / would do / kept doing です。
kept だけを単独で比べるのではなく、kept + 動詞の ing形 までセットで考えると整理しやすくなります。
この記事では、それぞれの意味の違い、使い分け、よくあるミスを、初心者にもわかるようにまとめます。
used to / would / kept doing の違いを先に整理
まずは全体像を表でつかみましょう。
| 表現 | 基本の意味 | 向いている場面 | 状態を表せるか |
|---|---|---|---|
| used to + 動詞原形 | 昔は〜した/昔は〜だった | 昔と今の違いを出したいとき | 〇 |
| would + 動詞原形 | 昔はよく〜したものだ | 過去の反復動作を思い出っぽく語るとき | × |
| kept + 〜ing | ずっと〜し続けた/何度も〜した | 継続・反復を強く描きたいとき | 基本的に「動作」の継続向き |
迷ったら、次のように考えると早いです。
- 昔はそうだったが今は違う → used to
- 昔の行動を回想する → would
- しつこく続いた感じ・止まらなかった感じ → kept doing
used to の意味と使い方
used to は「昔は〜した」「昔は〜だった」
used to は、過去には習慣的にしていたことや、以前はそういう状態だったことを表します。
例文を見てみましょう。
- I used to play tennis after school.
放課後はよくテニスをしていました。 - I used to be shy.
昔は内気でした。 - We used to live near the station.
昔は駅の近くに住んでいました。
この表現の大きなポイントは、「今はもう違う」 という含みが出やすいことです。
たとえば、
- I used to play tennis.
以前はテニスをしていた。
→ 今はしていない感じが出やすい
ということです。
used to は状態動詞にも使える
used to が強いのは、状態 も表せることです。
たとえば次のような文です。
- I used to like winter.
昔は冬が好きでした。 - She used to have long hair.
昔は髪が長かったです。 - They used to live in Osaka.
昔は大阪に住んでいました。
ここで大事なのは、like / have / live のように、動作というより状態・状況を表す語でも使えることです。
この点が、would との大きな違いです。
否定文・疑問文の形
used to は、肯定文だけでなく、否定文や疑問文でもよく使います。
- I didn’t use to like math.
昔は数学が好きではありませんでした。 - Did you use to play soccer?
昔はサッカーをしていましたか。
ここは細かいですが、英作文では役立つポイントです。
didn’t use to、Did you use to … ? の形で覚えておくと安心です。
would の意味と使い方
would は「昔はよく〜したものだ」
would は、過去の繰り返し行われた動作を表します。
たとえば、
- Every summer, we would go to the beach.
毎年夏になると、私たちは海へ行ったものでした。 - My grandfather would tell me stories before bed.
祖父は寝る前によく話をしてくれたものでした。
この would は、未来を表す would ではなく、過去の習慣的な動作を表す would です。
would は動作の反復に向く
would が得意なのは、何度も繰り返した行動です。
- would visit
- would read
- would play
- would walk
このように、実際に行う動きのある動作と相性がいいです。
しかも、used to より少しだけ回想っぽい、物語っぽい響きになることがあります。
たとえば、
- When we were kids, we would sit on the roof and watch the stars.
子どものころ、屋根の上に座って星を眺めたものでした。
この文は、単なる事実説明というより、思い出を語る感じがあります。
would が不自然になりやすいケース
would は便利ですが、何にでも使えるわけではありません。
特に注意したいのは、状態 を表すときです。
たとえば次は不自然です。
- I would live in Tokyo.
- I would have a dog.
- I would know her name.
こうした場合は used to を使います。
- I used to live in Tokyo.
- I used to have a dog.
- I used to know her name.
また、過去の習慣の意味での would は、否定文や疑問文ではあまり使いません。
学習段階では、否定・疑問は used to を使うと考えておくと整理しやすいです。
kept doing の意味と使い方
比べるなら kept ではなく kept doing
ここが、この記事でいちばん大事な整理ポイントです。
used to や would は、そのまま後ろに動詞の原形が続きます。
- used to go
- would go
一方で kept を比べたいなら、形は kept doing です。
- kept going
- kept talking
- kept asking
- kept laughing
つまり、比較するなら
- used to do
- would do
- kept doing
の3つで考えるのが自然です。
kept doing は継続・反復を強く描く
kept doing は、
ずっと続けた
何度も繰り返した
という感じを強く出します。
例を見てみましょう。
- He kept asking the same question.
彼は同じ質問を何度もしていました。 - It kept raining all day.
一日中ずっと雨が降っていました。 - She kept talking during the movie.
彼女は映画の間じゅうずっと話していました。
ここでのポイントは、習慣そのものというより、ある場面で続いていた感じを出しやすいことです。
過去の習慣として使うときの注意
kept doing も、文脈によっては過去の習慣に近い内容を表せます。
- He kept smoking even after the doctor warned him.
医者に注意されたあとも、彼はたばこを吸い続けました。
ただし、これは used to や would のような「昔の習慣の基本表現」とは少し違います。
ニュアンスの違いを整理すると、こうなります。
- used to
昔の習慣・状態を広く述べる - would
過去に繰り返した動作を回想する - kept doing
ある行動が続いたことを強く描写する
つまり、kept doing は“習慣の紹介”というより“継続の描写” に向いています。
used to / would / kept doing の使い分け
状態なら used to
状態を表すときは、まず used to を考えましょう。
- I used to be busy.
- We used to live there.
- She used to like jazz.
このタイプは would では置き換えにくいです。
昔と今の対比を出したいなら used to
「今は違う」をはっきり出したいときも used to が向いています。
- I used to drink coffee, but now I drink tea.
- There used to be a bookstore here.
読者が「昔と今の違い」を知りたがっているときは、used to が最もわかりやすい表現です。
思い出話として動作を語るなら would
回想の雰囲気を出したいなら would が便利です。
- On winter nights, my mother would make soup for us.
- After dinner, my father would read the newspaper by the window.
こうした文は、説明というより情景が浮かぶのが強みです。
しつこく続いた感じを出したいなら kept doing
継続の強さを見せたいなら kept doing が合います。
- The baby kept crying.
- He kept calling me.
- She kept checking her phone.
この表現は、止まらない感じ、繰り返し続く感じが出るので、感情や場面の描写に向いています。
同じ日本語でも英語はこう変わる
同じ「昔はよく〜した」でも、英語では少しずつ焦点が変わります。
| 日本語 | 自然な英語 | ニュアンス |
|---|---|---|
| 昔はその公園でよく遊んだ | I used to play in that park. | 昔の習慣を普通に述べる |
| 昔はその公園でよく遊んだものだ | I would play in that park. | 思い出っぽい語り |
| その日、ずっとその公園で遊び続けた | I kept playing in that park. | その場面での継続を強調 |
| 昔は東京に住んでいた | I used to live in Tokyo. | 状態・状況を表す |
| 子どものころ、毎晩祖母が話してくれた | My grandmother would tell me stories every night. | 反復動作の回想 |
| 彼は何度も同じ話をした | He kept telling the same story. | 繰り返しの強調 |
よくある間違い
初心者が混同しやすいポイントをまとめます。
1. would を状態に使ってしまう
× I would be shy in high school.
〇 I used to be shy in high school.
be / know / like / have / live などは、まず used to を考えると安全です。
2. kept の後ろを原形にしてしまう
× He kept ask me questions.
〇 He kept asking me questions.
keep / kept の後ろは ing形 が基本です。
3. be used to と混同してしまう
- I used to play tennis.
昔はテニスをしていました。 - I am used to playing tennis.
テニスをすることに慣れています。
この2つは見た目が似ていますが、意味はかなり違います。
used to + 原形 は過去の習慣、
be used to + ing / 名詞 は「慣れている」です。
4. 1回だけの出来事に would を使ってしまう
× Last year, I would visit Kyoto.
〇 Last year, I visited Kyoto.
would は基本的に、繰り返し があるときに使います。
1回だけなら、ふつうは過去形です。
例文でニュアンスの違いを確認
ここでは、似た意味でも表現によって焦点が変わることを見ていきます。
例1
- I used to walk to school.
昔は学校まで歩いて通っていました。
過去の習慣を、いちばん自然に説明しています。
今は歩いていない感じも出ます。
- I would walk to school every morning.
毎朝学校まで歩いて通ったものでした。
行動の繰り返しを、思い出として語る感じです。
- I kept walking to school even in the rain.
雨の日でも歩いて学校に通い続けました。
継続・頑張って続けた感じが強く出ます。
例2
- She used to have long hair.
彼女は昔、髪が長かったです。
これは状態なので、used to が自然です。
- She would have long hair.
これは過去の習慣の意味では不自然です。 - She kept wearing her hair long for years.
彼女は何年もの間、長い髪型を保っていました。
こちらは「その状態を保ち続けた」という描写になります。
例3
- My brother used to watch baseball with my father.
兄は昔、父と野球を見ていました。 - My brother would watch baseball with my father on Sundays.
兄は日曜になると父と野球を見たものでした。 - My brother kept watching baseball even after everyone else went to bed.
兄はみんなが寝たあとも野球を見続けていました。
3つとも過去の話ですが、焦点はまったく同じではありません。
まとめ
used to / would / kept doing の違いは、次のように整理すると覚えやすいです。
- used to = 昔の習慣・状態を広く表せる
- would = 過去に繰り返した動作を、回想っぽく語れる
- kept doing = 行動が続いたこと、何度も起きたことを強く描ける
特に大切なのは、この2点です。
- 状態なら used to
- kept は kept doing の形で考える
英作文や会話で迷ったら、まずは
「今との対比か」
「動作の回想か」
「継続の強調か」
を考えると、かなり選びやすくなります。
最初は used to を中心に覚え、そこに would と kept doing を足していくと、無理なく使い分けられるようになります。
