「can」と「manage to」は、どちらも日本語では「できる」と訳されることがあります。
ただし、英語では伝わる感じがかなり違います。
先に結論を言うと、次のように考えると使い分けやすいです。
| 表現 | 基本イメージ | こんなときに使う |
|---|---|---|
| can | 能力がある・可能だ | ふつうに「できる」と言いたいとき |
| manage to | 苦労しながらも達成した | なんとかできた、ぎりぎりできたと言いたいとき |
つまり、
- can = できる
- manage to = なんとかやり遂げる
という差があります。
「なんとかできる」のニュアンスをしっかり出したいなら、manage to のほうが合っています。
一方で、単に能力や可能性を言うだけなら、can で十分です。
can と manage to の違いをひとことで言うと
can は「できる」という事実をそのまま表す
can は、いちばん基本的な「できる」です。
たとえば、
- I can swim.
- I can speak English.
- I can finish this today.
のように、能力・可能性・状況としてできることを自然に言えます。
ここには、特別な苦労や困難を乗り越えた感じは、基本的に含まれません。
manage to は「苦労はあったが、結果としてできた」
manage to は、ただ「できる」と言うよりも、
難しさ・努力・ぎりぎり感・工夫して達成した感じが出ます。
たとえば、
- I managed to finish the report.
- She managed to catch the last train.
- We managed to solve the problem.
は、どれも
簡単ではなかったけれど、どうにか達成できた
という響きになります。
日本語の「なんとかできた」「どうにか間に合った」「苦労したけどできた」に近い表現です。
can が向いている場面
1. 一般的な能力を言うとき
まず、習慣的・一般的な能力を言うなら can が自然です。
- I can drive.
- He can cook.
- My daughter can read simple books.
これは「その人にその能力がある」という意味です。
ここで manage to を使うと、毎回の行為が大変そうに聞こえることがあります。
たとえば、
- I can cook.
→ 料理ができる - I manage to cook.
→ なんとか料理している
→ 余裕がなく、ぎりぎりやれている感じ
この違いはかなり大きいです。
2. 状況的に可能だと言いたいとき
can は、「今の状況なら可能です」という意味でもよく使います。
- I can meet you tomorrow.
- We can start now.
- Can you help me?
この場合も、特に苦労のニュアンスはありません。
単に「可能です」「できます」と言っているだけです。
3. ふつうの会話で、重くしすぎたくないとき
英会話では、必要以上に大げさにしたくない場面も多いです。
そんなときは can のほうが軽くて自然です。
- I can do that.
- I can call her later.
- I can be there by five.
どれも、さらっと言える便利な表現です。
manage to が向いている場面
1. 困難があったことをにおわせたいとき
manage to のいちばん大事なポイントはここです。
たとえば、
- I managed to finish on time.
と言うと、
「時間通りに終えられた」だけでなく、
危なかったけど間に合った
という空気が出ます。
単に
- I finished on time.
と言うよりも、達成までの苦労が感じられます。
2. 一回の具体的な成功を言いたいとき
manage to は、特に
ある一回の出来事で、実際に成功したこと
を言うときに相性がいい表現です。
- She managed to get a ticket.
- He managed to open the door.
- I managed to talk to the manager.
どれも、「本当にできた」「しかも簡単ではなかった」という感じです。
3. 「なんとか〜した」を自然に言いたいとき
日本語で「なんとか」を入れたくなる場面では、かなり高い確率で manage to が使えます。
- なんとか終わらせた
→ I managed to finish it. - なんとか間に合った
→ I managed to make it on time. - なんとか理解できた
→ I managed to understand it.
「can」でも文法的に言えそうに見える場面はありますが、
“なんとか感”まで出したいなら manage to のほうがぴったりです。
can と manage to を例文で比べる
1. ability と hard-earned success の違い
- I can speak French.
→ フランス語を話せる - I managed to speak French.
→ フランス語でなんとか話せた
前者は能力です。
後者は、たとえば旅行先や仕事の場面で、
苦労しながらも実際に話せた感じになります。
2. 余裕があるか、ぎりぎりかの違い
- I can finish this by six.
→ 6時までに終えられる - I can manage to finish this by six.
→ 6時までになんとか終えられそうだ - I managed to finish this by six.
→ 6時までになんとか終えた
このあたりは少し細かいですが、感覚としては次のように押さえると便利です。
- can finish = 可能
- manage to finish = 苦労しつつ達成
- can manage to finish = なんとかやれそう・どうにかできそう
ただ、学習段階ではまず
can do と manage to do を対比して覚えるだけで十分です。
3. 自然な日本語訳の違い
- She can do it.
→ 彼女ならできる - She managed to do it.
→ 彼女はそれをなんとかやり遂げた
この差は、訳すとよく見えます。
can は能力や可能性、managed to は達成のドラマです。
「なんとかできる」を英語にしたいときの考え方
基本は manage to を第一候補にする
日本語で「なんとかできる」と言いたいときは、まず manage to を思い浮かべると失敗しにくいです。
たとえば、
- なんとか終わらせられる
→ I can manage to finish it. - なんとか終わらせた
→ I managed to finish it. - なんとか行けそう
→ I think I can manage to go. - なんとか理解できた
→ I managed to understand it.
「なんとか」が入ると、
能力そのものよりも、困難を乗り越えて結果を出すことに意識が向きます。
だから manage to が合いやすいのです。
ただし、毎回 manage to にすればいいわけではない
「できる」を全部 manage to にすると、少し重くなることがあります。
たとえば、
- I can use Excel.
は自然ですが、 - I manage to use Excel.
だと「使えなくはないけど、かなり苦労している」感じが出ます。
つまり、manage to は便利だけれど、使う場面を選ぶ表現です。
can / manage to の使い分け早見表
can を使うと自然なケース
- 能力がある
- 許可・可能性を表す
- ふつうに「できる」と言いたい
- 苦労のニュアンスは出したくない
例:
- I can swim.
- I can help you.
- We can start now.
manage to を使うと自然なケース
- 何かが難しかった
- 苦労・工夫・ぎりぎり感がある
- 実際に成功したことを言いたい
- 「なんとか」「どうにか」の感じを出したい
例:
- I managed to get there on time.
- She managed to pass the exam.
- We managed to fix it.
よくある間違い
1. can を使えば「なんとか感」まで出ると思ってしまう
can だけでは、普通は「なんとか」のニュアンスまでは出ません。
- I can read this.
→ これは読める - I managed to read this.
→ これをなんとか読めた
同じ「読める」でも、後者のほうが苦労が伝わります。
2. manage to を、ただの能力の話に使ってしまう
次のような一般能力には、can のほうが自然です。
- I can cook.
- He can drive.
- She can teach children well.
これを全部 manage to にすると、
「毎回かなり頑張ってやっている」感じになってしまうことがあります。
3. 過去の一回の成功を can だけで言おうとする
学習者が迷いやすいのがここです。
過去の一回の具体的な成功を言うときは、
managed to のほうが意味がはっきりしやすい場面があります。
- I managed to catch the train.
- She managed to find her wallet.
- We managed to finish in time.
この形にしておくと、
実際に成功したことと簡単ではなかったことが一度に伝わります。
会話でそのまま使いやすい例文
日常会話
- I can do it.
できますよ。 - I think I can help.
手伝えると思います。 - I managed to get some sleep.
なんとか少し眠れました。 - We managed to get home before the rain started.
雨が降り出す前に、なんとか家に着けました。
仕事で使いやすい例文
- I can finish this today.
今日中に終えられます。 - I can join the meeting at three.
3時の会議に参加できます。 - I managed to contact the client.
クライアントに何とか連絡が取れました。 - We managed to solve the issue before the deadline.
締め切り前に、その問題をなんとか解決できました。
英語学習で使いやすい例文
- I can understand simple English.
やさしい英語なら理解できます。 - I managed to understand most of the movie.
映画の大部分はなんとか理解できました。 - I can read this article.
この記事は読めます。 - I managed to read the article without a dictionary.
辞書なしで、その記事をなんとか読めました。
迷ったときのコツ
迷ったら、次の順番で考えると使い分けやすいです。
1. ただ「できる」と言いたいだけか
それなら can です。
- I can do it.
- I can go.
- I can help.
2. 苦労して達成した感じを出したいか
それなら manage to です。
- I managed to do it.
- I managed to go.
- I managed to help.
3. 「なんとかできそう」「どうにかなりそう」か
その場合は、文脈によって
- I think I can do it.
- I think I can manage to do it.
のどちらも使えます。
ただし、
苦しさ・難しさ・ぎりぎり感を少しでも出したいなら manage to を入れる
と覚えておくと便利です。
can / manage to の違いに関するQ&A
can は「能力」、manage to は「成功」と覚えていいですか?
大まかには、その覚え方で大丈夫です。
- can は能力・可能性
- manage to は苦労のある達成
この2つを軸にすると、多くの文で判断しやすくなります。
manage to はいつも「なんとか」と訳していいですか?
かなり多くの場面で使えますが、毎回必ず「なんとか」と訳さなくても大丈夫です。
文脈によっては、
- うまく〜した
- どうにか〜した
- 苦労して〜した
- 無事〜できた
のように訳すと自然です。
「I can manage.」はどういう意味ですか?
これは
「大丈夫です」「自分でやれます」「何とかやれます」
という意味でよく使われます。
ここでの manage は、
「うまく処理する・やっていく・切り抜ける」という感覚です。
そのため、
I can manage. は
「できます」よりも、
「何とかやれます」「自分で対応できます」
のほうが近いことがあります。
まとめ
最後に、ポイントを簡潔に整理します。
- can は、いちばん基本の「できる」
- manage to は、苦労したけれど結果としてできた
- 「なんとかできる」「どうにかできた」を言いたいなら、manage to が有力
- 一般的な能力や、ただの可能性なら can が自然
- 迷ったら
能力・可能性 → can
苦労のある達成 → manage to
と考えると使い分けしやすい
英語では、同じ「できる」でも、
余裕があるのか、苦労して達成したのかで表現が変わります。
この差をつかめると、
「can は知っているけれど、いつも同じ表現になってしまう」状態から一歩進めます。
「ただできる」のか、
「なんとかできる」のか。
この違いを意識するだけで、英語はかなり自然になります。
