英語で「問題」と言いたいとき、problem / trouble / issue のどれを使えばよいのか迷うことがありますよね。
どれも日本語では「問題」と訳せますが、英語では見ている角度が違います。
ここを曖昧にしたまま使うと、不自然に聞こえたり、伝えたい深刻さがずれたりします。
この記事では、problem / trouble / issue の違いを、初心者にもわかるように整理します。
読み終えるころには、会話でも英文でも、かなり選びやすくなるはずです。
problem / trouble / issue の違いを最初に整理
最初に結論をまとめると、違いは次のとおりです。
| 単語 | 核になるイメージ | こんなときに使いやすい | ひとことで言うと |
|---|---|---|---|
| problem | 解決すべき具体的な問題 | 支障があり、対処や解決が必要 | 解決対象 |
| trouble | 困りごと・支障・うまくいかない感じ | 自分が困っている、不便を感じている | 困り感 |
| issue | 議論・検討・対応すべき論点 | 会議、社会問題、ビジネスの懸念事項 | 論点・争点 |
迷ったときは、まず次のように考えると選びやすいです。
- 解決すべき具体的な問題なら → problem
- 困っている状態や不具合なら → trouble
- 話し合うべき論点や懸念事項なら → issue
problem の意味と使い方
problem は「解決すべき問題」
problem は、3語の中で最も基本的で、最も使いやすい単語です。
ポイントは、何か支障があって、対処・解決が必要であることです。
つまり、「放っておくと困る」「何とかしないといけない」という感じがあります。
たとえば、次のような場面で自然です。
- 資金不足の問題
- システム障害の問題
- 環境問題
- 数学の問題
- 人間関係の問題
例文を見てみましょう。
- We have a serious problem.
深刻な問題があります。 - There is a problem with my computer.
私のパソコンに問題があります。 - Climate change is a global problem.
気候変動は地球規模の問題です。
problem は「はっきり問題だ」と言う響きがある
problem は、かなりストレートです。
そのため、場面によっては少し強く聞こえることがあります。
たとえば、
- There is a problem with the plan.
その計画には問題があります。
は自然ですが、問題点をはっきり指摘する言い方です。
ビジネスでは、相手への配慮から issue を使うこともあります。
ただし、だからといって issue = problem の丁寧版 と単純化するのは危険です。
この点は後で詳しく見ます。
problem のよくある形
problem は使い方の型も大切です。
have a problem with 〜
「〜に問題がある」「〜で困っている」
- I have a problem with this software.
このソフトに問題があります。
solve / fix / tackle a problem
「問題を解決する」「問題に取り組む」
- We need to solve this problem quickly.
この問題を早く解決する必要があります。
a problem / problems
problem は可算名詞です。
そのため、a problem / two problems / many problems のように数えます。
ここは trouble との大きな違いです。
trouble の意味と使い方
trouble は「困りごと」「うまくいかないこと」
trouble は、困っている感じや支障が出ている感じが強い単語です。
problem が「解決すべき対象」を見ているのに対して、
trouble は「そのせいで困っている状態」に目が向きやすいです。
たとえば、次のような場面でよく使います。
- 眠れなくて困っている
- 道が見つからなくて苦労した
- 機械の調子が悪くて困っている
- 上司との関係で悩んでいる
例文はこちらです。
- I had trouble finding the station.
駅を見つけるのに苦労しました。 - We are having trouble with the printer.
プリンターの調子が悪くて困っています。 - She has trouble sleeping.
彼女は寝つきに苦労しています。
trouble は「困る・苦労する」の型でよく使う
trouble の大きな特徴は、have trouble doing の形が非常によく使われることです。
have trouble doing
「〜するのに苦労する」「〜しにくい」
- I have trouble understanding fast English.
速い英語を理解するのに苦労します。 - He had trouble opening the door.
彼はドアを開けるのに手こずりました。
この形はとても自然で、日常会話でも頻出です。
trouble with 〜
「〜のことで困っている」「〜に不具合がある」
- We had some trouble with the network.
ネットワークで少しトラブルがありました。
trouble はこの意味では基本的に不可算
ここは重要です。
trouble は「困りごと・支障」という意味では基本的に不可算名詞です。
そのため、普通は a trouble とは言いません。
自然なのは、
- have trouble
- some trouble
- much trouble
- a lot of trouble
のような形です。
たとえば、
- I had a lot of trouble with the new system.
新しいシステムでかなり苦労しました。
のように言います。
issue の意味と使い方
issue は「議論・検討・対応すべき論点」
issue は、problem や trouble よりも、論点・懸念事項・話し合うべきテーマという感覚が強い単語です。
そのため、次のような場面でよく使われます。
- 社会問題
- 政治や教育の論点
- 会議で扱う検討事項
- ビジネス上の懸念点
- 方針や運用に関する課題
例文を見てみましょう。
- We need to discuss this issue.
この問題について話し合う必要があります。 - Cost is a major issue for small companies.
コストは中小企業にとって大きな問題です。 - Environmental issues affect everyone.
環境問題はすべての人に関わります。
issue は「いま話題になっている問題」に向く
issue には、人が考えたり話し合ったりしている問題という響きがあります。
そのため、
- social issue
- political issue
- ethical issue
- key issue
のような言い方と相性がよいです。
一方で、目の前のプリンターが動かないときに
まず issue を使うより、problem や trouble のほうが自然なことも多いです。
たとえば、
- There is a problem with the printer.
- We’re having trouble with the printer.
は自然ですが、
- There is an issue with the printer.
はビジネス文脈では使われるものの、やや事務的・報告的な響きになります。
issue はビジネスで少しやわらかく聞こえることがある
会議やメールでは、problem より issue のほうが少しやわらかく、整理された印象になることがあります。
たとえば、
- We have a problem.
問題が起きています。
よりも、
- We have an issue to address.
対応すべき課題があります。
のほうが、少し落ち着いて聞こえることがあります。
ただし、ここで大事なのは、issue は単に表現をやわらげるためだけの語ではないということです。
本来は、検討・議論・整理の対象になる問題に向く単語です。
issue のよくある形
address an issue
「問題に対応する」
- We need to address this issue immediately.
この問題にはすぐ対応する必要があります。
discuss / raise an issue
「問題を議論する」「問題を取り上げる」
- She raised an important issue at the meeting.
彼女は会議で重要な論点を提起しました。
have an issue with 〜
この形は、〜に不満がある、〜に引っかかりを感じるという意味でも使われます。
- I have an issue with that decision.
その決定には異論があります。
この使い方は、単なる「故障」よりも、考え方・対応・判断への不満と相性がよいです。
problem / trouble / issue の違いを例文で比較
ここでは、同じ「問題」でもどの単語を選ぶかで見え方が変わることを確認します。
1. パソコンの不具合を言うとき
- There is a problem with my computer.
パソコンに問題があります。
→ 不具合そのものを客観的に言う感じです。 - I’m having trouble with my computer.
パソコンのことで困っています。
→ 自分が困っている状態に焦点があります。 - There is an issue with my computer.
パソコンに問題があります。
→ 報告書・サポート対応・ビジネス会話ではありえるが、少し事務的です。
2. 環境問題を言うとき
- Climate change is a serious problem.
気候変動は深刻な問題です。
→ 害や支障の大きさを強く出せます。 - Climate change is a major issue.
気候変動は重要な論点です。
→ 社会全体で議論・対応すべきテーマという感じです。 - Climate change is a trouble.
これは不自然です。
→ trouble はこの種の大きな社会問題には通常あまり合いません。
3. 眠れないと言うとき
- I have trouble sleeping.
眠るのに苦労しています。
→ とても自然です。 - I have a problem with sleeping.
文法上ありえますが、やや不自然に感じることがあります。
通常は sleep problem や problems sleeping、または trouble sleeping のほうが自然です。 - I have a sleep issue.
文脈によっては通じますが、日常会話ではやや説明的です。
4. 会議で話し合うテーマを言うとき
- Let’s discuss the main issue first.
まず主要な論点を話し合いましょう。
→ 最も自然です。 - Let’s discuss the main problem first.
まず主要な問題を話し合いましょう。
→ 「悪い問題点」のニュアンスが強めです。 - Let’s discuss the main trouble first.
これはかなり不自然です。
迷ったときの選び方
ここでは、実際に迷ったときの判断基準をシンプルにまとめます。
解決すべき問題なら problem
problem を選びやすいのは、次のようなときです。
- 支障が明確にある
- 解決策が必要
- 客観的に「問題だ」と言いたい
- 深刻さをはっきり出したい
例:
- financial problem
- health problem
- safety problem
困っている・苦労しているなら trouble
trouble を選びやすいのは、次のようなときです。
- 自分が困っている
- うまくできない
- 不具合や支障を体感している
- 「〜するのが難しい」と言いたい
例:
- have trouble sleeping
- have trouble understanding
- trouble with the engine
論点・懸念事項なら issue
issue を選びやすいのは、次のようなときです。
- 会議や議論のテーマ
- 社会的・組織的な問題
- 方針や対応を考える対象
- 直接的に「problem」と言い切るより、整理して伝えたい
例:
- key issue
- social issue
- policy issue
- address an issue
よくある間違い
trouble を problem と同じように数える
trouble はこの意味では基本的に不可算なので、
- a trouble
は普通しません。
自然なのは、
- some trouble
- a lot of trouble
- have trouble
です。
issue を何にでも使う
issue は便利ですが、何でも issue にすると、かえってぼんやりします。
たとえば、
目の前の故障やトラブルを言うなら problem や trouble のほうが自然なことが多いです。
- The app has a problem.
- We’re having trouble with the app.
のほうが、日常会話では伝わりやすい場面がよくあります。
trouble を大きな社会問題にそのまま使う
social issue や social problem は自然でも、social trouble は普通あまり言いません。
trouble は、もっと個別で、困り感のある出来事や状態に向くことが多いからです。
problem / trouble / issue を使い分けるコツ
覚え方としておすすめなのは、次の3つです。
1. problem = 解決対象
「これは解決しないといけない」と思ったら、まず problem を考える。
2. trouble = 困っている状態
「うまくいかなくて困る」「〜するのに苦労する」なら trouble を考える。
3. issue = 話し合う論点
「会議で扱う」「社会的に議論する」「対応方針を考える」なら issue を考える。
この3本柱でかなり整理できます。
すぐ使える例文まとめ
最後に、使い分けの感覚が定着しやすいよう、短い例文をまとめます。
problem の例文
- We have a problem with the schedule.
- That is a serious problem.
- Can you solve this problem?
trouble の例文
- I had trouble finding your house.
- She is having trouble breathing.
- We had some trouble with the internet.
issue の例文
- This is an important issue.
- We need to address the issue soon.
- Education is a major political issue.
まとめ
problem / trouble / issue は、どれも日本語では「問題」と訳せます。
ただし、英語では次の違いを意識すると使い分けやすくなります。
- problem = 解決すべき問題
- trouble = 困りごと・支障・苦労
- issue = 議論・検討すべき論点
いちばん大事なのは、何を「問題」として見ているかです。
- 問題そのものを見るなら problem
- 困っている状態を見るなら trouble
- 話し合うべきテーマとして見るなら issue
この視点で考えると、単語選びで迷いにくくなります。
英語は、単語を丸暗記するよりも、その単語がどこにピントを合わせているかをつかむほうが、ずっと使えるようになります。
今回の3語も、ぜひ例文ごと覚えてみてください。
