quiteの意味は「かなり」だけではない
quite は「かなり」と訳されることもあれば、「まあまあ」「わりと」と訳されることもある副詞です。
そのため、英語学習では
- quite = かなり と覚えていたのに
- 実際の会話では そこまで強くない感じ に聞こえる
というズレが起こりやすい単語です。
結論からいうと、quite は後ろに来る語と文脈によって強さが変わる と考えるのがいちばん自然です。
まずは、この記事の答えを先にまとめます。
quite の基本イメージ
| 使われ方 | 日本語の近い感覚 |
|---|---|
| quite good / quite nice / quite interesting | まあまあ、わりと、けっこう |
| quite right / quite impossible / quite different | まったく、完全に、かなりはっきり |
| quite a few / quite a lot | かなり多くの |
| not quite | 完全には〜ない、まだ〜ない |
つまり、「かなり」か「まあまあ」かで迷ったら、後ろの語が“段階のある表現”か“白黒がはっきりした表現”かを見るのがコツです。
quiteが「まあまあ」になる場合
程度に幅がある形容詞では、控えめに聞こえやすい
good / nice / interesting / cold / tired のように、程度に幅がある言葉の前では、quite は 「まあまあ」「わりと」「けっこう」 に近くなりやすいです。
たとえば、次のような文です。
- The movie was quite good.
→ その映画はまあまあ良かった / けっこう良かった - She is quite nice.
→ 彼女は感じがいい / わりといい人だ - I’m quite tired.
→ けっこう疲れた / まあまあ疲れている
ここで大事なのは、very ほど一直線に強いわけではないということです。
たとえば、
- very good = とても良い
- quite good = かなり良い とも言えるが、場面によっては まあまあ良い
という違いがあります。
そのため、quite は評価を少しやわらかくする言い方として使われることがあります。
特に感想を少し控えめに伝えたいときに便利です。😊
「まあまあ」と訳したほうが自然な例
次のような文は、「かなり」より「まあまあ」のほうがしっくり来ることがあります。
- The restaurant was quite nice.
→ その店、まあまあ良かったよ - His English is quite good.
→ 彼の英語はわりと上手だ - It was quite interesting.
→ まあまあ面白かった / なかなか興味深かった
このタイプでは、相手を強く褒めすぎず、でも否定もしていない という中間的なニュアンスが出やすいです。
quiteが「かなり」「完全に」になる場合
白黒がはっきりしやすい語では、強い意味になりやすい
一方で、right / wrong / impossible / different / sure / obvious のように、意味がはっきりした語の前では、quite は 「かなり」よりも「まったく」「完全に」 に近くなることがあります。
たとえば、次のような形です。
- You are quite right.
→ まったくその通りです - That’s quite impossible.
→ それは完全に無理です - It’s quite different from mine.
→ それは私のものとかなり違う / まったく別物だ - I’m quite sure.
→ かなり確信している / 間違いなくそうだ
このタイプでは、控えめというより、はっきり言い切る感じが出ます。
「かなり」より「完全に」に近いときの見分け方
初心者向けに言い換えると、こう考えるとわかりやすいです。
1. 幅がある言葉
good, nice, cold, busy, interesting など
→ まあまあ / わりと / けっこう
2. 白黒が出やすい言葉
right, wrong, impossible, perfect, obvious など
→ まったく / 完全に / はっきり
もちろん実際の会話では文脈も影響しますが、まずはこの区別を覚えるだけでも、quite の読み取りがかなり楽になります。
quiteはイギリス英語とアメリカ英語で感じ方が少し違う
quite がややこしい理由のひとつが、イギリス英語とアメリカ英語で受け取られ方に差が出ることがある点です。
ざっくり言うと、次の傾向があります。
| 英語の種類 | quite good の受け取られ方 |
|---|---|
| イギリス英語 | かなり良い、とても良い寄り |
| アメリカ英語 | まあまあ良い、けっこう良い寄り |
ただし、ここは絶対のルールではありません。
実際には、話し手の言い方・表情・前後の文脈でもかなり変わります。
なので、学習者としては次のように考えるのがおすすめです。
迷ったらこう考える
- 会話で感想をやわらかく言っているなら → まあまあ
- 強い同意や強調なら → かなり / まったく
- 英米差が気になるなら → 文脈優先で判断
つまり、英米差は知っておくと役立つが、最終的には文脈で読むのが実用的です。
quiteのよくある使い方
quite a few / quite a lot は「かなり多い」
この形はとてもよく使います。
- quite a few people
→ かなり多くの人 - quite a lot of time
→ かなり多くの時間 - quite a bit
→ かなり / ずいぶん
ここで注意したいのは、few 単体は「少ない」寄りでも、
quite a few になると 「かなり多い」 になることです。
例文:
- We still have quite a few problems to solve.
→ まだかなり多くの問題を解決しなければならない
not quite は「完全には〜ない」
この形も頻出です。
- I’m not quite ready.
→ まだ完全には準備できていません - I don’t quite understand.
→ 完全には理解できません / いまひとつわかりません - That’s not quite what I meant.
→ それは私の言いたいことと少し違います
not quite は、はっきり否定しすぎずに言えるので、会話でも使いやすい表現です。
quite + a/an + 形容詞 + 名詞 の語順
名詞の前で使うときは、語順にも注意が必要です。
- quite a good book
- quite an interesting idea
このように、quite のあとに a/an が来る形がよく使われます。
× a quite good book
○ quite a good book
この形は、見た目でつまずきやすいので、かたまりで覚えるのがおすすめです。
quiteとvery・pretty・fairly・ratherの違い
quite を自然に使うには、似た表現との違いも知っておくと便利です。
| 表現 | ニュアンス | 例 |
|---|---|---|
| very | はっきり強い | very good = とても良い |
| quite | 文脈で強さが変わる | quite good = まあまあ良い / かなり良い |
| pretty | 会話的でカジュアル | pretty good = けっこう良い |
| fairly | 控えめで無難 | fairly good = まあまあ良い |
| rather | やや硬め、意外性を含むことがある | rather strange = かなり変だ |
どれを使えばよいか迷ったときの目安
- 強く褒めたい → very
- 少しやわらかく言いたい → quite
- 会話っぽく自然に言いたい → pretty
- 控えめで無難に言いたい → fairly
- 少しかたい感じ・意外性あり → rather
つまり、quite は 強すぎず弱すぎず、便利だけれど文脈依存 の表現です。
quiteを自然に使うコツ
まずは「評価」「感想」で使う
quite は、感想を言う場面で使いやすいです。
- It was quite good.
- She seems quite nice.
- That’s quite interesting.
- I’m quite tired.
このあたりは、日常会話でも使いやすく、意味のズレも大きくなりにくい表現です。
強すぎる褒め言葉の代わりに使う
very はストレートで強いので、場面によっては少し直接的に聞こえることがあります。
そんなときに quite を使うと、やわらかい評価になります。
たとえば、
- Your presentation was very good.
→ とても良かった - Your presentation was quite good.
→ かなり良かった / なかなか良かった
後者のほうが、少し落ち着いた響きになります。
迷うときは「日本語を一つに決めすぎない」
quite の学習で失敗しやすいのは、
「quite = かなり」 とひとつだけで覚えてしまうことです。
実際には、
- かなり
- けっこう
- わりと
- まあまあ
- まったく
- 完全に
のように、いくつかの日本語候補を持っておくほうが正確です。
英語の副詞は、日本語に一語でぴったり対応しないことが多いので、場面ごとの感覚で覚えるのが近道です。
quiteでよくある疑問
quite good は褒めているの?
基本的には褒めています。
ただし、「ものすごく良い」とまでは言っていないこともあります。
そのため、文脈によっては
- かなり良い
- けっこう良い
- まあまあ良い
のどれにもなりえます。
相手のトーンが明るく、追加で褒め言葉が続くなら、しっかり褒めている可能性が高いです。
quite different は「少し違う」?「かなり違う」?
quite different は「かなり違う」「かなり別物だ」寄りで使われることが多いです。
different は「違う / 同じではない」がはっきりした語なので、
quite がつくと 違いを強調する感じ が出ます。
quite nice は微妙な褒め方?
場合によっては、控えめな褒め方に聞こえることがあります。
- It’s nice. → いいね
- It’s quite nice. → けっこういいね / なかなかいいね
このため、絶賛ではないけれど、十分ポジティブという場面で使いやすいです。
まとめ|quiteは「かなり」か「まあまあ」かを文脈で読む単語
quite は、ひとことで固定できないからこそ、最初は難しく感じます。
ただ、ポイントは多くありません。
覚えておきたい要点
- good / nice / interesting などの前では、まあまあ・わりと・けっこう
- right / impossible / different などの前では、かなり・まったく・完全に
- quite a few / quite a lot は、かなり多い
- not quite は、完全には〜ない
- 英米差はあるが、まずは文脈で判断するのが実用的
迷ったら、まずは
quite good = まあまあ良い / けっこう良い
quite right = まったくその通り
この2つを基準にすると、かなり読みやすくなります。
quite は、強すぎないのに便利で、会話にも文章にも使いやすい単語です。
「かなり」と「まあまあ」の両方を持つ副詞として、文脈ごとに少しずつ慣れていきましょう。
