英語で「〜してもいい」「〜することが許されている」と言いたいとき、can と be allowed to はどちらも使えます。
ただし、この2つはまったく同じではありません。
結論からいうと、
can は会話で手軽に許可を聞いたり伝えたりするときに自然
be allowed to はルール・決まり・正式な許可を意識するときに向いている
という違いがあります。
この違いをつかむと、
Can I use this room? と言うべきか、
Am I allowed to use this room? と言うべきかが、かなり判断しやすくなります。
この記事では、初心者にもわかるように、例文つきでやさしく整理していきます。
be allowed to と can の違いを先に整理
まずは全体像を表で見ておきましょう。
| 項目 | can | be allowed to |
|---|---|---|
| 基本イメージ | 〜していい、〜できる | 〜することを許されている |
| 許可を聞く場面 | 日常会話で自然 | ルール確認の感じが出やすい |
| 許可を与える場面 | とてもよく使う | やや説明的・客観的 |
| ルールとの相性 | 使える | 特に相性がよい |
| 文章の雰囲気 | カジュアルで簡潔 | 少しフォーマル・客観的 |
| 能力の意味 | ある | ない |
| 例 | Can I sit here? | Am I allowed to sit here? |
ポイントは、can には「能力」の意味もあるのに対し、be allowed to は「許可」の意味にしぼられやすいことです。
そのため、許可の話をはっきりさせたいときは、be allowed to のほうが誤解が少なくなることがあります。
can は「その場でしてもいい?」と聞くときに自然
can は、許可を求めるときにも、許可を与えるときにもよく使われます。
会話でいちばん出番が多いのは、まずこちらです。
can は許可を求めるときの基本表現
たとえば、次のような場面です。
- Can I sit here?
ここに座ってもいいですか。 - Can I use your pen?
あなたのペンを使ってもいいですか。 - Can I ask a question?
質問してもいいですか。
どれも、相手に対してその場で許可を求めています。
日本語にすると軽く見えるかもしれませんが、英語では Can I …? はごく普通で自然です。
学校英語では「許可は may を使う」と習うことがありますが、実際の会話では can がかなりよく使われます。
can は許可を与えるときにもよく使う
can は「いいですよ」と許可を出すときにも便利です。
- You can use my phone.
私のスマホを使っていいよ。 - You can go home now.
もう帰っていいですよ。 - Students can use calculators during the exam.
生徒は試験中に電卓を使ってよいです。
このように、can は「許可する側」でも「許可される側」でも使いやすいのが強みです。
can は会話を軽く、自然に聞こえさせる
can のよさは、短くて会話らしいことです。
たとえば友達や家族、店員、先生などに対して、毎回 Am I allowed to …? と言うと、少し堅く聞こえることがあります。
たとえば、
- Can I open the window?
- Can I take this chair?
- Can I come in?
このあたりは、日常会話ではとても自然です。
「今この場でしても大丈夫?」という感覚なら、まず can を考えると使いやすいです。
be allowed to は「ルール上、許可されている」を表しやすい
be allowed to は、単に「いいですか」と聞くより、
規則・校則・社内ルール・施設ルールなどの許可を意識させる表現です。
be allowed to はルールや決まりと相性がよい
たとえば、こんな場面です。
- Are we allowed to park here?
ここに駐車してよいことになっていますか。 - Is she allowed to use this entrance?
彼女はこの入口を使ってよいことになっていますか。 - We are not allowed to take photos inside.
中では写真撮影が許可されていません。
これらは、相手個人の気分で決まるというより、
決まりとしてどうなっているかをたずねたり説明したりしています。
このニュアンスが、can との大きな違いです。
be allowed to は「誰かに許可されている」という感覚がある
be allowed to は、もともと allow(許可する) を使った形です。
そのため、文の奥には
「誰か・何かのルールによって許可されている」
という発想があります。
たとえば、
- I’m allowed to work from home on Fridays.
金曜日は在宅勤務が許可されています。 - Children are not allowed to enter this area.
子どもはこの区域に入ることを許可されていません。
このように、個人の能力ではなく、外から与えられた許可を表すのが特徴です。
be allowed to は掲示・案内・説明文にもなじみやすい
施設の案内、ルール説明、学校の規則、会社の文書などでは、be allowed to がしっくりくることがよくあります。
たとえば、
- Visitors are allowed to enter after 10 a.m.
- Employees are not allowed to share passwords.
- Only members are allowed to use this room.
このような英文は、「ルールとしてそう決まっている」という印象が強く出ます。
日常会話の軽さよりも、客観的な説明に向いている表現です。
can と be allowed to は、同じ意味になることもある
ここまで読むと、「では完全に使い分けるべきなのか」と思うかもしれません。
実際には、かなり近い意味になる場面もあります。
言い換えできる例
たとえば次の2文です。
- Can I use this room?
- Am I allowed to use this room?
どちらも日本語では「この部屋を使っていいですか」と訳せます。
意味が大きくずれるわけではありません。
ただし、感じ方には少し差があります。
- Can I use this room?
その場で相手に聞いている感じ - Am I allowed to use this room?
ルール上どうなっているか確認する感じ
つまり、意味は近いが、視点が違うのです。
迷ったら「相手にお願いしているのか」「ルールを確認しているのか」で考える
この2つの違いは、次のように考えるとわかりやすいです。
相手に許可をもらいたい
→ can
規則として許されているか確認したい
→ be allowed to
たとえば、友達の家で
- Can I use your bathroom?
トイレ借りてもいい?
は自然です。
一方で、美術館や試験会場で
- Am I allowed to take photos here?
ここで写真を撮ってよいことになっていますか。
と言うと、施設ルールの確認らしさが出ます。
言い換えにくい場面もある
似ているとはいえ、いつでも自由に置き換えられるわけではありません。
特に大事なのは次の3点です。
1. can には「能力」の意味がある
can は許可だけでなく、できるという能力も表します。
- I can swim.
私は泳げます。
この can は許可ではありません。
したがって、
- I am allowed to swim.
にすると、意味は
「泳ぐことを許されている」
に変わってしまいます。
つまり、can を見たら必ず許可とは限らないのです。
ここが初心者が混乱しやすいポイントです。
2. ルールの話では be allowed to のほうが誤解が少ない
たとえば、
- Can we park here?
でも意味は通じます。
ただ、文脈によっては「駐車できるかな」という可能性にも見えます。
一方で、
- Are we allowed to park here?
なら、許可の話だとはっきり伝わりやすいです。
駐車場、撮影、持ち込み、入館、校則など、
規則が関わる場面では be allowed to が便利です。
3. 過去や未来では be allowed to のほうが使いやすいことがある
許可の話を過去や未来で表したいとき、be allowed to は非常に扱いやすいです。
- We were allowed to leave early.
私たちは早く帰ることを許されました。 - You’ll be allowed to enter after 9:00.
9時以降は入ることが許可されます。 - Will I be allowed to bring my laptop?
ノートパソコンを持ち込んでよいことになりますか。
このように、時制をはっきり出したいときは be allowed to が整理しやすいです。
日常会話の現在の許可なら can で十分でも、
少し複雑な文になると be allowed to のほうが書きやすく、意味も明確になります。
Can I …? と Am I allowed to …? の違いを例文でつかむ
ここは実際によく迷う部分なので、対で見てみましょう。
写真を撮っていいか聞く
Can I take photos here?
ここで写真を撮ってもいいですか。
Am I allowed to take photos here?
ここで写真を撮ることは許可されていますか。
前者は、相手にその場で聞く感じです。
後者は、施設のルールや公式な決まりを確認する感じです。
観光地・博物館・劇場などでは、Am I allowed to …? が自然になることがあります。
途中で退出していいか聞く
Can I leave early today?
今日早く帰ってもいいですか。
Am I allowed to leave early today?
今日早く帰ることは許可されていますか。
上の文は、上司や先生にその場で許可を求める感じ。
下の文は、制度・規則・立場の問題が絡んでいそうな響きがあります。
パソコンを使っていいか確認する
Can I use this computer?
このパソコンを使ってもいいですか。
Am I allowed to use this computer?
このパソコンを使うことは許可されていますか。
会社や図書館などで、利用ルールがありそうなら後者が合いやすいです。
否定文では「禁止」の強さや見え方も少し変わる
許可の違いを見るなら、否定も押さえておくと理解が深まります。
can’t は「だめ」「してはいけない」とすばやく言える
- You can’t park here.
ここに駐車してはいけません。 - You can’t use your phone during the test.
テスト中はスマホを使ってはいけません。
会話でも掲示でもよく使われる言い方です。
短くて強く、伝わりやすいのが特徴です。
not allowed to は「許可されていない」と客観的に言える
- You are not allowed to smoke here.
ここで喫煙することは許可されていません。 - Students are not allowed to enter this room.
生徒はこの部屋に入ることを許可されていません。
こちらは、ルール説明に向いています。
言い方としては can’t より少し説明的で、
「自分が禁止している」というより
決まりとして禁止されている
という響きが出やすいです。
よくある間違いと注意点
ここでは、学習者がつまずきやすい点をまとめます。
can を見るたびに「許可」だと思わない
これは本当に大事です。
can = できる / してよい
の両方があります。
たとえば、
- She can speak English.
彼女は英語を話せます。
これは許可ではなく能力です。
一方で、
- She can leave now.
彼女はもう帰っていいです。
こちらは許可です。
前後の文脈を見ないと意味を取り違えやすいので注意しましょう。
be allowed to は「能力」には使わない
たとえば、
- I can run fast.
私は速く走れます。
を
- I am allowed to run fast.
とは普通言いません。
後者は「速く走ることを許されている」という不自然な意味になります。
be allowed to はあくまで許可の表現です。
その場のお願いなら can のほうが自然なことが多い
たとえば、レストランで店員に向かって
- Am I allowed to sit here?
と言っても通じますが、少し堅く聞こえることがあります。
ふつうは
- Can I sit here?
のほうが自然です。
その場で相手に一声かける感じなら、can を優先すると失敗しにくいです。
すぐ使える例文集
ここでは、実際にそのまま使いやすい文をまとめます。
学校で使いやすい例文
- Can I go to the bathroom?
トイレに行ってもいいですか。 - Can I ask one more question?
もう一つ質問してもいいですか。 - Are we allowed to use dictionaries in the test?
テストで辞書を使ってよいことになっていますか。 - Students are not allowed to eat in this room.
生徒はこの部屋で食べることを許可されていません。
職場で使いやすい例文
- Can I leave a little early today?
今日少し早めに帰ってもいいですか。 - Can I work from home tomorrow?
明日在宅勤務してもいいですか。 - Are employees allowed to use personal devices here?
ここでは私物の端末を使ってよいことになっていますか。 - We are not allowed to share passwords.
私たちはパスワードを共有してはいけません。
旅行や施設で使いやすい例文
- Can I bring this bag inside?
このバッグを中に持ち込んでもいいですか。 - Can I sit by the window?
窓側に座ってもいいですか。 - Am I allowed to take photos in the museum?
博物館で写真を撮ってよいことになっていますか。 - Visitors are allowed to enter after 10 a.m.
来館者は午前10時以降に入ることが許可されています。
迷ったときの選び方
最後に、実際に迷ったときの判断基準をシンプルにまとめます。
can を選ぶとよいとき
次のようなときは can が合いやすいです。
- 相手にその場で許可を求める
- 会話を自然にしたい
- 短く言いたい
- 「〜してもいい?」と軽く聞きたい
例
Can I open the window?
Can I come in?
Can I use your charger?
be allowed to を選ぶとよいとき
次のようなときは be allowed to が向いています。
- ルール・校則・社内規定を確認したい
- 公式な許可・制度上の許可を言いたい
- 客観的に説明したい
- 過去や未来の許可もはっきり言いたい
例
Are we allowed to park here?
Employees are allowed to take one day off per month.
Will I be allowed to bring food inside?
まとめ
be allowed to と can は、どちらも許可を表せます。
ただし、使い分けの感覚は次のように整理するとわかりやすいです。
can
- 会話で自然
- その場で許可を求める・与えるのに向く
- 短くて使いやすい
- ただし「能力」の意味もある
be allowed to
- ルール・規則・正式な許可を表しやすい
- 客観的で説明的
- 許可の意味がはっきりする
- 過去や未来の許可も表しやすい
迷ったら、まずはこの基準で考えてみてください。
相手に「してもいい?」と聞くなら can
決まりとして許可されているか確かめるなら be allowed to
この感覚が身につくと、英語の「許可」の表現がかなり整理されます。
