英語で「ある・いる」や「それは〜です」を言いたいとき、there is / there are / it is の使い分けで迷う人はとても多いです。
特に混乱しやすいのは、次のような場面です。
- 「駅の近くに公園があります」は There is ?
- 「それは公園です」は It is ?
- 「猫が2匹います」は There are ?
- 「今日は寒いです」は It is ?
この3つは、見た目が似ていても、文の役割 が違います。
先に結論を言うと、使い分けの軸はとてもシンプルです。
存在を初めて出すなら there is / there are
そのものを説明したり、状態を言ったりするなら it is
まずは、全体像をひと目でつかみましょう。
there is / there are / it is の違いを先に整理
| 表現 | 何を伝えるか | 使う場面 | 例文 |
|---|---|---|---|
| There is | 何かがある・いる | 単数名詞、不可算名詞の存在を言う | There is a cat on the roof. |
| There are | 複数のものがある・いる | 複数名詞の存在を言う | There are two cats on the roof. |
| It is | それが何か・どんな状態かを言う | 説明・状態・天気・時間・日付など | It is my cat. / It is sunny. |
いちばん大事なのは、この違いです。
- there is / there are = 存在を出す
- it is = 説明する
この区別ができるようになると、かなり迷いにくくなります。
there is の使い方
単数のものが「ある」と言うときに使う
There is は、単数の名詞 がある・いるときに使います。
例文を見てみましょう。
- There is a park near my house.
(私の家の近くに公園があります) - There is a book on the desk.
(机の上に本があります) - There is a man at the door.
(ドアのところに男性がいます)
このとき大切なのは、まだ話題に出ていないものを「あるよ」と紹介している感覚です。
たとえば、
- There is a park near my house.
は、「公園」という存在を新しく出している文です。
不可算名詞にも there is を使う
数えられない名詞でも、There is を使います。
- There is water in the bottle.
(ボトルの中に水があります) - There is some money in my bag.
(かばんの中にいくらかお金があります) - There is a lot of traffic today.
(今日は交通量が多いです)
ここは間違えやすいポイントです。
water や money は複数に見えなくても、there are ではなく there is が基本です。
否定文・疑問文の形
There is の基本形を押さえたら、否定文と疑問文も一緒に覚えると便利です。
肯定文
- There is a convenience store near the station.
否定文
- There isn’t a convenience store near the station.
- There is no convenience store near the station.
疑問文
- Is there a convenience store near the station?
答え方
- Yes, there is.
- No, there isn’t.
ここでのコツは、短く答えるときは “Yes, there is.” の形にすることです。
there are の使い方
複数のものが「ある」と言うときに使う
There are は、複数名詞の存在 を言うときに使います。
- There are two dogs in the park.
(公園に犬が2匹います) - There are many books on the shelf.
(棚の上にたくさん本があります) - There are several problems with this plan.
(この計画にはいくつか問題があります)
判断のコツは簡単です。
there の後ろではなく、be動詞の後ろに来る名詞を見ることです。
つまり、
- a dog → 単数 → There is
- two dogs → 複数 → There are
と考えます。
否定文・疑問文の形
There are も同じ流れで覚えましょう。
肯定文
- There are some students in the classroom.
否定文
- There aren’t any students in the classroom.
- There are no students in the classroom.
疑問文
- Are there any students in the classroom?
答え方
- Yes, there are.
- No, there aren’t.
any と一緒に出てくることが多いので、まとめて覚えると実用的です。
会話では there’s が複数っぽく使われることもある
ここは少しだけ発展です。
会話では、
- There’s a café, a drugstore, and a bank near the station.
のように、後ろに複数っぽい情報が続いても there’s が使われることがあります。
ただし、学習段階ではまず、
- 単数・不可算 → There is
- 複数 → There are
をきっちり守るのが安全です。
テスト・正式な英文では、複数なら There are を選ぶ と覚えておきましょう。
it is の使い方
「それは何か」「どんな状態か」を言う
It is は、すでにわかっているものを説明するときに使います。
- It is my bag.
(それは私のかばんです) - It is very useful.
(それはとても便利です) - It is old but clean.
(それは古いですが、きれいです)
ここでは、it が何かを指しているのがポイントです。
たとえば、目の前の建物を指して、
- It is a library.
(それは図書館です)
と言うのは自然です。
一方で、
- There is a library near the station.
(駅の近くに図書館があります)
は、図書館の存在を言っています。
つまり、
- There is a library.
→ 図書館がある - It is a library.
→ それは図書館だ
という違いです。
天気・時間・日付にも it is を使う
It is は、「それ」という意味だけではありません。
英語では、天気・時間・日付 を言うときにもよく使います。
- It is sunny today.
(今日は晴れです) - It is cold this morning.
(今朝は寒いです) - It is seven o’clock.
(7時です) - It is my birthday.
(今日は私の誕生日です)
この it は、何か具体的な物を指しているというより、状況全体を受けている形だと考えるとわかりやすいです。
形容詞と組み合わせて感想や判断を言う
It is は、感想や判断にもよく使います。
- It is important to study every day.
(毎日勉強することは大切です) - It is nice to meet you.
(お会いできてうれしいです) - It is difficult to answer this question.
(この質問に答えるのは難しいです)
この用法まで見えてくると、it is は「存在」ではなく「説明・状態・判断」側の表現だと整理しやすくなります。
there is / there are / it is をどう使い分けるか
基本ルールは「初登場なら there」「説明なら it」
迷ったときは、まず次の2つを確認してください。
① そのものを新しく出しているか
② すでに出たものを説明しているか
たとえば、
- There is a dog in the garden.
(庭に犬がいます) - It is very friendly.
(その犬はとても人なつっこいです)
この流れはとても自然です。
最初の文で a dog を新しく出し、
次の文で it を使って、その犬について説明しています。
1文目と2文目で役割が変わることが多い
英語では、次の流れがよくあります。
存在を出す → その内容を説明する
例を見てみましょう。
- There is a new restaurant in town.
It is very popular. - There are some cookies on the table.
They are for you. - There is a station near my office.
It is very convenient.
この感覚がつかめると、there と it の違い がかなりクリアになります。
日本語の「ある」「です」に引っぱられすぎないことが大切
日本語では、
- 駅の近くに図書館があります
- それは図書館です
の違いがわかりやすいですが、英語では there と it の役割を意識しないと混ざりやすくなります。
とくに初心者は、
「あります」=全部 there is、
「です」=全部 it is
のように覚えてしまいがちです。
でも実際は、日本語訳よりも、英語で何をしている文なのか を見ることが大切です。
よくある間違いと直し方
It is a park near my house. と言ってしまう
これはかなりよくあるミスです。
言いたいことが「家の近くに公園がある」なら、正しくは次です。
- There is a park near my house.
It is a park near my house. だと、文脈によっては
「それは私の家の近くにある公園です」
のように、何かを説明している感じになります。
つまり、存在ではなく説明寄り になります。
There is two cats. と言ってしまう
これは単純に、後ろの名詞が複数 なので間違いです。
- × There is two cats.
- ○ There are two cats.
be動詞は、後ろに来る名詞の数 を見て決めましょう。
Yes, there’s. と短く答えてしまう
疑問文への短い返答では、次の形が基本です。
- Is there a bank near here?
→ Yes, there is. - Are there any chairs?
→ Yes, there are.
短く答えるときは、
there’s / there’re ではなく、there is / there are の形で返すほうが自然です。
There have many books. と言ってしまう
日本語の感覚から、つい have を入れてしまう人もいます。
でも、存在を言うなら普通は次です。
- There are many books in this room.
(この部屋には本がたくさんあります)
have は「持っている」「備えている」のニュアンスなので、
- This room has many books.
は、文法的には不自然とまでは言えなくても、日常的にはやや言いにくい場面があります。
まずは、存在を言いたいなら there is / there are を優先して考えると失敗しにくいです。
例文で感覚を固める
ここでは、there と it の違いがひと目でわかるように、対比で見ていきます。
例1
- There is a hospital near the station.
(駅の近くに病院があります) - It is very large.
(その病院はとても大きいです)
1文目 は存在、2文目 は説明です。
例2
- There are three apples on the table.
(テーブルの上にりんごが3個あります) - They are fresh.
(それらは新鮮です)
複数のときは、it ではなく they を使います。
例3
- There is a problem with this computer.
(このコンピューターには問題があります) - It is very slow.
(それはとても遅いです)
1文目の a problem と、2文目の computer は別物です。
こういう文は、何を it が指しているのか を意識すると理解しやすくなります。
例4
- It is rainy today.
(今日は雨です) - There is a lot of rain today.
(今日は雨がたくさん降っています/雨量が多いです)
この2つは似ていますが、焦点が少し違います。
- It is rainy → 天気の状態
- There is a lot of rain → 雨という量・存在
ここまで来ると、it は状態、there は存在 という感覚がよりはっきりします。
迷ったときのチェックリスト
英文を作る前に、次の順で考えるとかなり整理できます。
✅ 何かが「ある・いる」と言いたい?
→ there is / there are
✅ そのものが何か、どんな状態かを言いたい?
→ it is
✅ 後ろの名詞は単数?複数?不可算?
→ 単数・不可算なら there is、複数なら there are
✅ その名詞はもう話に出た?
→ すでに出たものを受けるなら it や they を考える
この4つを確認するだけで、かなり正答率が上がります。
there is / there are / it is の違いを一気に覚えるコツ
覚え方は、次の1文にまとめられます。
there は「新しく存在を出す」
it は「出てきたものを説明する」
このルールで考えると、たとえば次の流れが自然に理解できます。
- There is a cat by the window.
- It is black.
- It is sleeping.
最初に there で猫を登場させて、
そのあと it で色や状態を説明しています。
英語では、この流れがとてもよく使われます。
まとめ
最後に、ポイントを短く整理します。
there is
- 単数名詞・不可算名詞の存在を言う
- 「〜がある」「〜がいる」
there are
- 複数名詞の存在を言う
- 「〜が複数ある」「〜が複数いる」
it is
- それが何か、どんな状態かを言う
- 天気・時間・日付・感想にも使う
迷ったら、次のように考えてください。
まず存在を出すなら there
そのあと説明するなら it
この感覚が身につくと、There is a bookstore near my house. It is small but nice. のような文も、自然に組み立てられるようになります。
英作文でも会話でも使いやすい大事な基本なので、まずは
There is a 〜. / There are 〜. / It is 〜.
の型を、例文ごと覚えるのがおすすめです。
