英語を勉強していると、start to do と start doing のどちらを使えばいいのか迷うことがあります。
結論からいうと、多くの場合はどちらを使っても大丈夫です。
ただし、まったく同じように見えても、どこに意識が向くかに少し差が出ることがあります。
この記事では、
- そもそも両方使えるのか
- どんなときに違いが出やすいのか
- 迷ったときはどちらを選べばよいのか
を、初心者にもわかるように整理して解説します。
「結局どっちでもいいの?」「テストではどう考えるの?」という疑問も、この記事を読めばすっきりしやすくなります。
結論|start to do と start doing は基本的にどちらでも使える
まず、いちばん大事な結論です。
start to do も start doing も、基本の意味はどちらも
「〜し始める」 です。
たとえば、次のような文はどちらも自然です。
- I started to study English.
- I started studying English.
どちらも
「私は英語を勉強し始めた」
という意味で使えます。
そのため、まずは
「start のあとには to do も doing も置ける」
と覚えて大きくは間違いありません。
ただし、細かく見ると、
- start to do は「始める瞬間・開始点」
- start doing は「動作に入り、その流れが見える感じ」
として説明されることがあります。
この差は絶対ルールというより、意味の重心の違いとして理解するのがコツです。
start to do と start doing の違いをひとことでいうと?
ひとことで整理すると、次のようになります。
| 形 | イメージ | 覚え方 |
|---|---|---|
| start to do | これから〜する、〜し始める | 開始点に目が向きやすい |
| start doing | 〜し始めて、その動作に入っている | 動作の流れが見えやすい |
ただし、ここで大事なのは、この違いを機械的に考えすぎないことです。
実際の英語では、両方ほぼ同じ意味で使われる場面が多くあります。
そのため、毎回「完全に別物」と考える必要はありません。
むしろ、
基本はどちらでもよい。違いが出るのは一部の場面だけ
という理解のほうが実用的です。
start to do がしっくりくる場面
start to do は、「始まり」に意識が向きやすい形です。
そのため、次のような場面では相性がよいと感じられることがあります。
1. 何かをし始める瞬間を言いたいとき
たとえば、
- He started to speak.
- She started to cry.
のように使うと、
「その動作が始まった」ことに目が向きやすくなります。
日本語でも「話し始めた」「泣き始めた」のように、始まる瞬間を切り取るイメージです。
2. 「〜しかけた」「〜しようとし始めた」に近い感じを出したいとき
たとえば、
- She started to say something, but stopped.
これは
「彼女は何か言いかけたが、やめた」
のように読みやすい文です。
ここで start doing にすると不自然とまでは言えませんが、
start to do のほうが「始まりだけが見えて、その先が続かなかった感じ」を出しやすいことがあります。
3. understand / realize などの動詞と合わせるとき
たとえば、
- I started to understand the problem.
- She started to realize her mistake.
このような文では、to do の形を見かけやすいです。
理由は、理解する・気づくのような動詞は、歩く・話すのように目に見えて続く動作とは少し性質が違うからです。
そのため、
「わかり始めた」「気づき始めた」
という変化の入口を表す形として、start to do がなじみやすいことがあります。
start doing がしっくりくる場面
一方で start doing は、動作が始まって、その流れに入っている感じが出やすい形です。
1. 実際の行動が動き出す感じを出したいとき
たとえば、
- He started running.
- They started talking.
- We started working on the project.
このような文では、実際にその行為に入った感じが伝わりやすくなります。
「走り出した」「話し始めた」「作業に取りかかった」というように、
動きが前に進んでいく感じです。
2. しばらく続きそうな動作を自然に言いたいとき
たとえば、
- It started raining.
- The baby started crying.
こうした文では、doing の形がしっくりくると感じる人が多いです。
雨が降る、赤ちゃんが泣く、誰かが話す、歩く、といった動作は、
始まったあともしばらく続く場面を想像しやすいからです。
もちろん It started to rain も文法的には問題ありません。
ただ、会話では It started raining のような形がかなりなじみやすく感じられます。
例文で比べると違いがわかりやすい
ここでは、意味が大きく変わるわけではないけれど、感じ方が少し変わる例を見ていきます。
1. 雨の例
- It started to rain.
- It started raining.
どちらも
「雨が降り始めた」
です。
ただし、学習上は次のように整理するとわかりやすいです。
- started to rain
→ 雨が降り始めた、その開始点に目が向きやすい - started raining
→ 雨が降り出して、その流れが見えやすい
日常会話では、後者のほうをよく見かけると感じる人も多いです。
2. 話すの例
- She started to say something.
- She started saying something.
前者は
「何か言いかけた」
のように読める場面があります。
後者は
「何かを話し始めた」
と、実際に話の流れに入った感じが出やすいです。
このように、途中で止まる可能性を感じさせたいかどうかで差が出ることがあります。
3. 勉強の例
- I started to study English last year.
- I started studying English last year.
この2つは、普通はほぼ同じ意味です。
このような文では、細かい違いを気にしすぎなくて大丈夫です。
実際、多くの場面ではどちらを使っても問題なく通じます。
4. 理解するの例
- I started to understand what he meant.
これはとても自然です。
「彼の言いたいことがわかり始めた」
という変化の入口をきれいに表せます。
一方で
- I started understanding what he meant.
も不自然とまでは言えませんが、
多くの学習者にとっては started to understand のほうが収まりよく感じやすいでしょう。
どちらを使えばいいか迷ったときの判断基準
ここまで読んで、「違いはわかったけれど、実際に自分で書くときはまだ迷う」と感じるかもしれません。
そんなときは、次の基準で考えると使いやすいです。
基本ルールはこれで十分
迷ったら、まずはどちらでもよいと考えて大丈夫です。
そのうえで、次のように選ぶと実用的です。
start to do を選びやすいとき
- 始まりの一点を言いたい
- 「〜しかけた」に近い感じがある
- understand / realize などの変化を表したい
- 少しかための英文にしたい
start doing を選びやすいとき
- 実際にその行動に入った感じを出したい
- 会話で自然に言いたい
- run / walk / talk / cry / work など、動きが続く場面を表したい
テストや英作文ではどう考えればいい?
英作文や学校のテストでは、ここが気になる人も多いはずです。
結論としては、文脈に合っていれば、どちらでも正解になることが多いです。
たとえば、
- I started to learn English.
- I started learning English.
は、通常どちらも問題ありません。
ただし、問題によっては
- 教科書や授業で習った表現
- 模範解答で想定されている言い方
- 文脈により自然なほう
が優先されることがあります。
そのため、テストで迷ったら次の考え方がおすすめです。
無難に書きたいなら
具体的な動作なら start doing
理解・変化なら start to do
この方針で大きく外しにくくなります。
たとえば、
- It started raining.
- He started working at nine.
- I started to understand the rule.
- She started to realize the danger.
このあたりは、学習者にとって判断しやすい使い分けです。
よくある誤解
ここでは、つまずきやすいポイントをまとめます。
「to do と doing では意味がまったく違う」は言いすぎ
これは少し大げさです。
実際には、意味がほぼ同じまま使える文がたくさんあります。
毎回、はっきりした意味差が出るわけではありません。
「必ず片方しか正しくない」わけではない
これも誤解です。
もちろん、文脈によって自然さの差はあります。
でも、start のあとに to do も doing も置けるという基本は変わりません。
「to は未来、ing は現在」と単純化しすぎない
英語学習では、
「to はこれから」「ing は進行中」
と覚えることがあります。
これはイメージとしては役立ちますが、start to do / start doing にそのまま機械的に当てはめると危険です。
実際には、文脈・動詞の種類・言い慣れた表現によって自然さが変わるからです。
start と begin の違いもあわせて知っておくと便利
この記事の中心は start to do / start doing ですが、関連して begin もよく出てきます。
基本的には start と begin は近い意味
- start
- begin
は、どちらも 「始める」「始まる」 という意味で使えます。
ただし、一般には begin のほうが少しかためです。
たとえば、
- The meeting started at nine.
- The meeting began at nine.
どちらも自然ですが、began のほうがややフォーマルに聞こえることがあります。
機械やビジネスでは start が基本
次のような場合は、begin より start が普通です。
- start the engine
- start the printer
- start a business
この点を知っておくと、start のイメージがよりはっきりします。
迷ったらこう覚えると実践で使いやすい
最後に、実際に使うための覚え方をまとめます。
まずはこの1文で覚える
start to do も start doing も、基本はどちらも「〜し始める」
まずはこれで十分です。
そのうえで次を足す
- start to do
→ 始まりに焦点が当たりやすい - start doing
→ 動作に入っている感じが出やすい
さらに迷ったら
- 言いかけた・やりかけた感じなら start to do
- 動き出した感じなら start doing
この2つを目安にすると、かなり使いやすくなります。
まとめ
start to do と start doing は、基本的にどちらも使えます。
ただし、細かく見ると次のような傾向があります。
- start to do は、始まる瞬間や開始点に意識が向きやすい
- start doing は、動作に入っている感じや流れが見えやすい
- とはいえ、多くの文では大きな意味差なく使える
- 迷ったら、基本はどちらでもよいと考えてよい
- そのうえで、自然さを整えたいときだけ細かい違いを意識すれば十分
英語学習では、細かい違いに悩みすぎて手が止まることがあります。
でもこの表現については、まず
「両方OK。違いはあっても小さいことが多い」
と押さえておくのが実践的です。
そのうえで、
- I started studying English.
- I started to understand the rule.
のように、よく使う形から慣れていくと、自然に使い分けしやすくなります。
