「remember to do」と「remember doing」は、どちらも remember の後ろに動詞が来る形 ですが、意味は同じではありません。
この2つは、行動する前に思い出しているのか、それとも 行動したあとで記憶として思い出しているのか で使い分けます。
英語学習ではよく出てくる表現ですが、毎回日本語訳だけで覚えようとすると混乱しやすいです。
そこでこの記事では、意味の違いをまず整理し、そのあとに例文・見分け方・よくある間違いまでまとめて解説します。
最初に結論だけ押さえましょう。
remember to do と remember doing の違いは「行動の前か後か」
一目でわかる比較表
| 表現 | 基本の意味 | イメージ | 例 |
|---|---|---|---|
| remember to do | 忘れずに〜する | これからすることを先に思い出す | Remember to call her. |
| remember doing | 〜したことを覚えている | すでにしたことをあとで思い出す | I remember calling her. |
大事なのは、remember のあとに何が来るか だけでなく、その行動がまだなのか、もう済んでいるのか を考えることです。
まずは日本語でざっくり区別する
覚え方をシンプルにすると、次のようになります。
- remember to do
→ 「〜するのを忘れない」「忘れずに〜する」 - remember doing
→ 「〜したことを覚えている」
この日本語だけでもある程度は区別できます。
ただし、それだけだと過去形や疑問文になったときに迷いやすいので、次からは 時系列 で見ていきます。
remember to do の意味|これからすることを忘れない
基本イメージは「まだしていないことを思い出す」
remember to do は、まだやっていないことを、やる前に思い出す ときに使います。
つまり流れはこうです。
- これからやるべきことがある
- その前に思い出す
- 実際に行動する
このため、日本語では「忘れずに〜する」「〜することを覚えておく」と訳されることが多いです。
例文で確認する
- Please remember to lock the door.
ドアに鍵をかけるのを忘れないでください。 - I always remember to bring my notebook.
私はいつもノートを持っていくのを忘れません。 - Did you remember to send the email?
メールを送るのをちゃんと覚えていましたか。
=メールは送りましたか。
3つ目は特に大切です。
Did you remember to send the email? は、単なる「覚えていた?」ではなく、実際には 送ったかどうか をかなり強く含みます。
remembered to do になると「ちゃんと〜した」に近い
初心者がつまずきやすいのがここです。
- I remembered to lock the door.
ドアに鍵をかけるのを忘れなかった。
=ちゃんと鍵をかけた。
この文は、「思い出した」だけで終わるのではなく、その結果として実行できた ことを表します。
反対に、
- I forgot to lock the door.
ドアに鍵をかけるのを忘れた。
となると、やるべき行動をしなかった ことになります。
命令文でよく使われる
remember to do は、相手に注意をうながす場面でもよく使われます。
- Remember to call me tonight.
- Remember to save your file.
- Remember to take your umbrella.
どれも「これからすることを忘れないで」という感覚です。
そのため、会話でもかなり実用的な表現です。
remember doing の意味|したことを覚えている
基本イメージは「すでにしたことを思い出す」
remember doing は、すでに行ったことを記憶として覚えている ときに使います。
流れはこうです。
- ある行動をした
- そのあとで
- 「そういえば、やったな」と思い出す
このため、日本語では「〜したことを覚えている」と訳すのが自然です。
例文で確認する
- I remember meeting her before.
以前、彼女に会ったことを覚えています。 - Do you remember turning off the light?
電気を消したことを覚えていますか。 - He remembers visiting Kyoto as a child.
彼は子どもの頃に京都を訪れたことを覚えています。
ここでのポイントは、どの文も 行動そのものはもう終わっている ことです。
経験や記憶と相性がいい
remember doing は、次のような内容とよく結びつきます。
- 昔の経験
- 実際にやった行動
- はっきり残っている記憶
- 以前あった出来事
たとえば、
- I remember studying late at night.
- She remembers living in Osaka.
- We remember talking about that problem.
のように、「その出来事が記憶に残っている」という感じで使えます。
「やったことを覚えている」ので、実行済みが前提
この感覚は非常に重要です。
- I remember locking the door.
ドアに鍵をかけたことを覚えている。
この文では、鍵をかけた行為は実際に行われた前提 です。
あとは、その事実を覚えているかどうかを述べています。
remember to do / remember doing を時系列で見分けるコツ
日本語訳で迷ったときは、次の図のように考えると整理しやすいです。
remember to do は「思い出す → 行動する」
remember → do
まだしていないことを先に思い出して、そのあと実行します。
- Remember to buy milk.
牛乳を買うのを忘れないで。
この時点では、買う行動はまだ先です。
remember doing は「行動する → 思い出す」
do → remember
すでにやったことを、あとから記憶として思い出します。
- I remember buying milk.
牛乳を買ったことを覚えている。
この時点では、買う行動はもう終わっています。
迷ったら「その行動はまだか、もう済んだか」を確認する
試験でも会話でも、結局ここに戻れば判断できます。
まだしていないこと なら
→ remember to do
もうしたこと なら
→ remember doing
この見方ができるようになると、訳語を無理に暗記しなくても判断しやすくなります。
例文で比較すると違いがはっきり見える
同じ語句を使っても、形が変わるだけで意味はかなり変わります。
lock the door で比較
- Remember to lock the door.
ドアに鍵をかけるのを忘れないで。 - I remember locking the door.
ドアに鍵をかけたことを覚えている。
1文目は これからの行動、2文目は 過去の記憶 です。
call her で比較
- I remembered to call her.
彼女に電話するのを忘れずにできた。
=ちゃんと電話した。 - I remember calling her.
彼女に電話したことを覚えている。
前者は 実行できたこと に重心があります。
後者は 記憶があること に重心があります。
turn off the light で比較
- Did you remember to turn off the light?
電気を消すのを忘れなかった?
=電気は消した? - Do you remember turning off the light?
電気を消したことを覚えていますか。
似ていますが、聞いていることは同じではありません。
前者は 実際に消したか、後者は その記憶があるか をたずねています。
よくある間違いと注意点
「to do=未来」「doing=過去」とだけ覚えてしまう
これは方向としては間違っていませんが、そのままだと雑になりやすいです。
正確には、
- to do は「まだ行われていないこと」
- doing は「すでに行われたことを記憶している」
と考えると理解しやすくなります。
単純に「to は未来」「ing は過去」と丸暗記すると、別の文法項目で混乱しやすくなります。
remember to do を「〜することを覚えている」と直訳しすぎる
remember to do は直訳するとわかりにくくなります。
たとえば、
- Remember to bring your ticket.
を「チケットを持ってくることを覚えていて」と考えるよりも、
「チケットを忘れずに持ってきて」
と理解したほうが自然です。
実際の英語では、こちらの感覚で使われます。
remember doing を「これからすること」と誤解する
remember doing は、doing の内容をすでに経験している のが前提です。
- I remember meeting him.
は「彼に会うことを覚えている」ではなく、
「彼に会ったことを覚えている」
です。
日本語にすると助詞ひとつの違いに見えますが、英語ではかなり大きな違いです。
forget とセットで覚えるとさらに整理しやすい
remember だけを単独で覚えるより、forget と対にすると理解が安定します。
比較表でまとめる
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| remember to do | 忘れずに〜する |
| remember doing | 〜したことを覚えている |
| forget to do | 〜するのを忘れる |
| forget doing | 〜したことを忘れる |
この4つを並べると、かなり整理しやすくなります。
forget to do
- I forgot to lock the door.
ドアに鍵をかけるのを忘れた。
やるべきことがあったのに、実行しなかった という意味です。
forget doing
- I forgot locking the door.
ドアに鍵をかけたことを忘れた。
こちらは、実際には鍵をかけたが、その記憶がない という意味です。
remember の使い分けがあいまいな人は、forget と並べるとかなり理解しやすくなります。
試験や会話で迷わないための覚え方
ここでは、実際に使える覚え方を3つ紹介します。
1. 「これから」なら to do
やる前に思い出すなら to do です。
- remember to call
- remember to study
- remember to send
「忘れずに〜する」という感覚で覚えると使いやすくなります。
2. 「したことの記憶」なら doing
行動が終わっていて、あとからその記憶をたどるなら doing です。
- remember meeting
- remember studying
- remember sending
「〜したことを覚えている」と結びつけましょう。
3. 日本語よりも、行動の順番を見る
いちばんおすすめなのはこれです。
思い出すのが先か、行動が先か
- 思い出す → 行動する
→ remember to do - 行動する → 思い出す
→ remember doing
この順番で考えると、かなりブレにくくなります。
よくある質問
remember to do は必ず未来のことですか
厳密には、「今この瞬間から見た未来」というより、その時点ではまだ実行前のこと を表します。
たとえば、
- I remembered to call her yesterday.
は過去の文ですが、「昨日のその時点では、電話する前に思い出して実行した」という意味です。
つまり、基準となる時点から見て、その行動がまだ前にある と考えるとわかりやすいです。
remember doing は experience と同じですか
かなり近い場面はありますが、完全に同じではありません。
remember doing は、その出来事の記憶がある ことを表します。
単なる経験の有無だけではなく、「覚えている」という記憶のニュアンスが入ります。
remember that 節 との違いは何ですか
remember は、
- remember to do
- remember doing
- remember that 〜
のように、後ろにいろいろ続けられます。
たとえば、
- I remember that I met him before.
でも意味は通じますが、
「彼に以前会ったことを覚えている」と自然に言いたいなら、
- I remember meeting him before.
のほうがすっきりした英語になりやすいです。
まとめ
remember to do と remember doing の違いは、remember のあとに来る形 よりも、行動がまだなのか、もう終わっているのか を意識すると整理しやすくなります。
最後にもう一度まとめます。
| 表現 | 核心 |
|---|---|
| remember to do | これからすることを忘れない |
| remember doing | すでにしたことを覚えている |
覚え方はシンプルです。
- 思い出してから行動する → remember to do
- 行動したあとで記憶を思い出す → remember doing
この形で理解しておけば、試験問題でも実際の英会話でも迷いにくくなります。
まずは lock the door / call her / send the email など、身近な語句で入れ替えながら練習してみてください。
