英語で「〜すること」と言いたいとき、verb+ing と to do のどちらを使えばよいのか迷いやすいですよね。
たとえば、
- I enjoy reading.
- I want to read.
どちらも「読むこと」に見えますが、同じではありません。
結論からいうと、動名詞とto不定詞の使い分けは、次の2つで考えると整理しやすくなります。
- 前の動詞が、後ろに何を取るか
- 動名詞とto不定詞が持つ基本イメージ
この記事では、初心者でも迷いにくいように、
「形の違い」→「使い分けの基本」→「よく出る動詞」→「意味が変わる動詞」
の順でやさしく整理していきます。
読み終わるころには、doing と to do を感覚ではなく理由つきで選べる状態を目指せます。
動名詞とto不定詞の違いをまず一言でいうと
まずは細かい話に入る前に、ざっくりした違いをつかみましょう。
| 形 | 基本イメージ | 例 |
|---|---|---|
| 動名詞(verb+ing) | 行為そのもの・経験・進行中のことをひとかたまりで見る | I enjoy playing tennis. |
| to不定詞(to do) | これからすること・目的・意志・結果に意識が向きやすい | I want to play tennis. |
このイメージは大切ですが、これだけで全部を判断するのは危険です。
なぜなら、英語では
「どの動詞のあとに doing が来るか」「どの動詞のあとに to do が来るか」
がある程度決まっているからです。
つまり、使い分けの基本は次の一文にまとまります。
動名詞かto不定詞かは、まず前の動詞で決まり、イメージはその理解を助けるもの
と考えるのがコツです。
そもそも動名詞とは何か
動名詞は、動詞に -ing をつけて、名詞のように使う形です。
例を見てみましょう。
- Reading is fun.
(読むことは楽しい) - I like reading.
(私は読むことが好きです)
ここでの reading は、「読む」という動作を
“こと”としてまとめて扱っているのがポイントです。
動名詞は文の中で、主に次のような位置に置かれます。
主語になる動名詞
- Studying English takes time.
(英語を勉強することは時間がかかる)
目的語になる動名詞
- She enjoys cooking.
(彼女は料理することを楽しむ)
前置詞の後ろに来る動名詞
- Thank you for helping me.
(手伝ってくれてありがとう)
この3つは、まず押さえておきたい基本です。
to不定詞とは何か
to不定詞は、to+動詞の原形の形です。
例はこちらです。
- I want to study English.
(私は英語を勉強したい) - She decided to leave early.
(彼女は早く帰ることに決めた)
to不定詞にはいくつか用法がありますが、この記事では
「〜すること」として使う名詞的な働きを中心に見ていきます。
たとえば、
- To learn a language takes patience.
(言語を学ぶことには忍耐が必要だ) - He hopes to win.
(彼は勝ちたいと思っている)
to不定詞には、
まだ実行していないこと、これから向かうこと、目的や意図
と結びつきやすい感覚があります。
ただし、これも万能ルールではありません。
最終的には、動詞ごとの型を覚える必要があります。
verb+ing と to do の使い分けで一番大事な考え方
初心者が混乱しやすいのは、
「意味で選ぶのか、ルールで選ぶのか」が曖昧になるからです。
ここでは、はっきり整理しておきましょう。
まずは「前の動詞」を見る
次の2文を比べてください。
- I enjoy reading.
- I want to read.
この違いは、後ろの動詞の意味だけで決まっているのではありません。
enjoy は doing を取りやすく、want は to do を取るという、
前の動詞の性質が大きく関わっています。
つまり、
- enjoy → doing
- want → to do
のように、セットで覚えるのが基本です。
イメージは「補助」として使う
そのうえで、
- doing は行為そのもの
- to do はこれから・目的・意志
というイメージを持っておくと、
両方使える動詞のニュアンス差が見えやすくなります。
この順番で考えると、かなり迷いにくくなります。
動名詞を目的語にとることが多い動詞
まずは、後ろに動名詞が来やすい動詞をまとめます。
よく出るものだけ先に覚えると、英作文や読解でかなり役立ちます。
よく使う動詞
| 動詞 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| enjoy | 楽しむ | I enjoy listening to music. |
| finish | 終える | She finished doing her homework. |
| avoid | 避ける | He avoided answering the question. |
| mind | 気にする | Do you mind waiting here? |
| consider | 検討する | We are considering moving. |
| suggest | 提案する | She suggested taking a taxi. |
| give up | あきらめる | He gave up smoking. |
| practise / practice | 練習する | I practise speaking English every day. |
| imagine | 想像する | Can you imagine living there? |
動名詞をとる動詞の覚え方
これらの動詞には、
すでに頭の中でその行為をひとまとまりにして見ている
ようなものが多いです。
たとえば、
- enjoy reading
→ 読む行為そのものを楽しむ - avoid making mistakes
→ ミスすることを避ける - consider changing jobs
→ 転職することを検討する
このように、行為を“こと”として扱う感覚が強いと考えると覚えやすくなります。
to不定詞を目的語にとることが多い動詞
次に、後ろに to不定詞が来やすい動詞です。
よく使う動詞
| 動詞 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| want | したい | I want to go home. |
| hope | 望む | She hopes to study abroad. |
| decide | 決める | We decided to start early. |
| plan | 計画する | They plan to open a shop. |
| promise | 約束する | He promised to call me. |
| refuse | 拒否する | She refused to answer. |
| offer | 申し出る | He offered to help us. |
| choose | 選ぶ | I chose to stay. |
| learn | 覚える | She learned to drive at eighteen. |
| afford | 余裕がある | We can’t afford to buy a new car. |
to不定詞をとる動詞の見方
これらは、
- これからすること
- 目的として向かうこと
- 意志や決定
- 予定や約束
と相性がよい動詞が多いです。
たとえば、
- decide to leave
→ これから去ることを決める - hope to win
→ 勝つことを望む - promise to help
→ 助けると約束する
というように、まだ起こっていないことや、これから実行することに意識が向きやすいのが特徴です。
動名詞もto不定詞も使える動詞
ここが一番大事です。
両方使える動詞には、大きく分けて2種類あります。
- 両方使えて、意味の差が小さいもの
- 両方使えるが、意味が変わるもの
この2つを分けて覚えると、一気に整理しやすくなります。
意味の差が小さい動詞
代表的なのは次の4つです。
- like
- love
- hate
- prefer
例
- I like reading before bed.
- I like to read before bed.
どちらも自然ですが、ニュアンスは少しだけ違います。
- doing
→ 行為そのもの、習慣の中の動作、楽しみ - to do
→ 好み、選択、結果としてそうする傾向
ただし、日常会話では大きな意味差が出ないことも多いです。
まずは「どちらも使える」と押さえておけば十分です。
would like は to不定詞
ここで注意したいのが would like です。
- I’d like to ask a question.
(質問したいです)
この形では、基本的に to不定詞 を使います。
意味が変わる動詞は必ずセットで覚える
ここからは、特に間違えやすい重要ポイントです。
同じ動詞でも、
doing か to do かで意味が変わるものがあります。
丸暗記ではなく、ペアで覚えましょう。
remember doing と remember to do
remember doing
「〜したことを覚えている」
- I remember meeting her before.
(以前彼女に会ったのを覚えています)
過去の経験や記憶を思い出すイメージです。
remember to do
「忘れずに〜する」
- Remember to lock the door.
(ドアに鍵をかけるのを忘れないで)
これからするべき行動を覚えておくイメージです。
forget doing と forget to do
forget doing
「〜したことを忘れる」
- I’ll never forget visiting Kyoto in spring.
(春に京都を訪れたことは決して忘れません)
すでに起きた出来事についての記憶です。
forget to do
「〜するのを忘れる」
- He forgot to send the email.
(彼はメールを送るのを忘れた)
本来するはずだった行動をしなかった、という意味です。
stop doing と stop to do
stop doing
「〜するのをやめる」
- She stopped smoking.
(彼女は喫煙をやめた)
していた行為がそこで終わります。
stop to do
「〜するために立ち止まる」
- He stopped to smoke.
(彼はたばこを吸うために立ち止まった)
何か別の行動の途中で、別の目的のために止まるイメージです。
try doing と try to do
try doing
「試しに〜してみる」
- Try using this app.
(このアプリを試しに使ってみて)
解決策や実験としてやってみる感覚です。
try to do
「〜しようと努力する」
- I tried to open the window, but it was stuck.
(窓を開けようとしたが、固くて開かなかった)
難しいことに向かって努力する、試みる意味です。
regret doing と regret to do
regret doing
「〜したことを後悔する」
- I regret wasting so much time.
(そんなに時間を無駄にしたことを後悔しています)
過去の行動を振り返って後悔する表現です。
regret to do
「残念ながら〜しなければならない」
- We regret to inform you that your application was unsuccessful.
(残念ながら、あなたの申請は通りませんでした)
これは少しかたい表現で、悪い知らせを伝える定型表現としてよく使われます。
go on doing と go on to do
go on doing
「続けて〜する」
- He went on talking for an hour.
(彼は1時間話し続けた)
同じ行動をそのまま続ける意味です。
go on to do
「続いて〜する」
- She finished her speech and went on to answer questions.
(彼女はスピーチを終え、続いて質問に答えた)
次の行動へ進むイメージです。
「verb+ing」だから全部動名詞、ではない
ここも見落としやすいポイントです。
-ing 形は全部が動名詞ではありません。
たとえば、
- Swimming is good for you.
→ 動名詞(泳ぐこと) - The movie was interesting.
→ 形容詞 - I saw a boy running in the park.
→ 現在分詞
つまり、形が同じでも役割が違うのです。
見分け方の基本は、
その -ing が文の中で 名詞のように働いているかどうか です。
「〜すること」と言い換えられるなら、動名詞の可能性が高いです。
「to」があるから to不定詞、とは限らない
これも非常に重要です。
英語の to には、
- to不定詞の to
- 前置詞の to
の2種類があります。
ここを区別できないと、かなり混乱します。
前置詞の to の後ろは -ing になる
たとえば次の表現です。
- look forward to seeing you
(あなたに会うのを楽しみにしています) - be used to getting up early
(早起きに慣れている)
この to は、to不定詞ではなく前置詞です。
そのため、後ろには動詞の原形ではなく -ing 形 が来ます。
ここで
- look forward to see you
- be used to get up early
とはしません。
このポイントを知らないと、
「to の後ろは原形では?」と混乱しやすいので注意しましょう。
前置詞の後ろは基本的に -ing
上の話とつながりますが、前置詞の後ろに動詞を置くときは、基本的に -ing を使います。
例
- Thank you for coming.
- He left without saying goodbye.
- She improved by practising every day.
- After finishing her work, she went home.
このルールはかなり安定しているので、実用性が高いです。
英作文でも会話でも、前置詞の後ろに動詞を続けたいときは、
まず -ing を疑う とミスを減らせます。
主語では動名詞とto不定詞のどちらも使えることがある
「〜することは大切だ」のように、主語の位置では
動名詞もto不定詞も使えることがあります。
例
- Reading books is fun.
- To read books is fun.
どちらも文法的には可能です。
ただし、一般には
動名詞のほうが自然でなじみやすい場面も多いです。
一方、to不定詞を主語にすると、少しかために見えたり、
「これからすること」「一般論」といった感じが出たりします。
初心者のうちは、主語で迷ったら
- 日常的なこと・一般的な行為 → 動名詞
- 少しかための言い方・説明的な言い方 → to不定詞
くらいに考えると十分です。
よくある間違い
ここでは、学習者がつまずきやすいポイントをまとめます。
enjoy to do と言ってしまう
誤りの例:
- I enjoy to play tennis.
正しくは:
- I enjoy playing tennis.
enjoy の後ろは、基本的に doing です。
want doing と言ってしまう
誤りの例:
- I want going home.
正しくは:
- I want to go home.
want の後ろは、基本的に to do です。
stop doing と stop to do を混同する
- stop smoking
→ 喫煙をやめる - stop to smoke
→ たばこを吸うために立ち止まる
この2つは意味がかなり違います。
「やめる」のか、「別の目的のために止まる」のかを意識しましょう。
to を見たら何でも原形にしてしまう
- look forward to meeting you
- be used to speaking English
この to は前置詞です。
前置詞の後ろは -ing というルールを思い出しましょう。
動名詞とto不定詞を覚えるコツ
ここでは、効率よく身につけるための覚え方を紹介します。
1. 動詞ごとにセットで覚える
単語帳のように、次の形で覚えるのが効果的です。
- enjoy doing
- avoid doing
- want to do
- decide to do
動詞単体ではなく、後ろの形までセットで覚えると定着しやすくなります。
2. 意味が変わる動詞は「対」で覚える
- remember doing / remember to do
- stop doing / stop to do
- try doing / try to do
このように、1つだけで覚えず、必ず2つ並べて覚えるのがポイントです。
3. 日本語訳だけでなく、場面で覚える
たとえば try は、日本語ではどちらも「試す」に見えます。
でも実際は、
- try doing → 試しにやってみる
- try to do → しようと努力する
と違います。
日本語の一語対応だけに頼らず、場面ごと覚えると理解が深まります。
4. 自分の例文を作る
覚えるだけではなく、次のように自分のことに置き換えてみてください。
- I enjoy listening to music.
- I want to improve my English.
- I remembered to bring my notebook.
- I’ll try studying in the morning.
自分に関係ある文にすると、知識が使える形に変わります。
迷ったときの判断手順
実際に英文を書くときは、次の順番で考えると迷いにくいです。
1. 前の動詞を確認する
その動詞が doing を取るのか、to do を取るのかを思い出します。
2. 両方使える動詞か確認する
like, remember, stop, try などなら、両方の可能性があります。
3. 意味が変わるか考える
両方使える場合は、
「過去の記憶か」「これからすることか」
「やめるのか」「目的のために止まるのか」
を考えます。
4. to が前置詞かどうか確認する
look forward to, be used to などは、to不定詞ではありません。
この4ステップで、多くのミスを防げます。
練習問題で確認しよう
次の空所に、doing か to do のどちらが自然か考えてみてください。
問題1
I enjoy (study / studying) English at night.
問題2
She decided (move / to move) to Osaka.
問題3
Please remember (send / to send) the file.
問題4
He stopped (drink / drinking) coffee last year.
問題5
Try (use / using) this dictionary. It may help.
練習問題の答えと解説
問題1の答え
studying
enjoy の後ろは動名詞です。
I enjoy studying English at night.
問題2の答え
to move
decide の後ろは to不定詞です。
She decided to move to Osaka.
問題3の答え
to send
remember to do は「忘れずに〜する」です。
Please remember to send the file.
問題4の答え
drinking
stop doing は「〜するのをやめる」です。
He stopped drinking coffee last year.
問題5の答え
using
try doing は「試しにやってみる」です。
Try using this dictionary.
動名詞とto不定詞の違いまとめ
最後に、要点を短くまとめます。
- 動名詞(verb+ing) は、行為そのもの・経験・進行中のことを表しやすい
- to不定詞(to do) は、これからすること・目的・意志・結果と結びつきやすい
- ただし、実際の使い分けは 前の動詞の型 がとても大事
- 動詞には
doing だけを取るもの
to do だけを取るもの
両方取るもの
がある - remember / forget / stop / try / regret などは、形が変わると意味も変わる
- to が前置詞のこともあるので、look forward to doing や be used to doing に注意する
動名詞とto不定詞は、最初はややこしく見えます。
でも、全部を一気に覚える必要はありません。
まずは次の3つから始めてください。
- enjoy doing
- want to do
- remember doing / remember to do
この3つをしっかり区別できるようになるだけでも、
英語の理解と表現力はかなり安定します。
