英語の already / yet / still は、どれも日本語にすると「もう」「まだ」と訳せることがあり、かなり混同しやすい副詞です。
ただ、3語は同じ意味ではありません。
違いは、話し手がその出来事を「完了」と見るか、「未完了」と見るか、「継続中」と見るか にあります。
この感覚がつかめると、
- I’ve already finished.
- I haven’t finished yet.
- I still haven’t finished.
の違いが、文法ではなく時間の見え方の違いとして理解できるようになります。
この記事では、現在完了での使い分けはもちろん、日常会話でのニュアンスや語順、よくあるミスまで、初心者にもわかるように整理していきます。
already / yet / still の違いを一言でいうと
まずは、3語の違いを一気に見てください。
| 語 | 核心イメージ | よくある訳 | 使われやすい形 |
|---|---|---|---|
| already | もう完了している | もう、すでに | 肯定文 |
| yet | 今の時点ではまだ未完了 | まだ、もう | 否定文・疑問文 |
| still | その状態が続いている | まだ、いまだに | 継続を表す文 |
いちばん大事なのは、「already は完了」「yet は未完」「still は継続」 と覚えることです。
日本語訳だけで覚えると、必ずどこかで迷います。
英語では「訳」よりも、どの場面を見ている副詞なのか を押さえるほうが重要です。
まず押さえたい:3語は「時間の見方」が違う
already は「思ったより早く、もう終わっている」
already は、何かが今より前にすでに起きたことを表します。
しかも単なる完了だけでなく、
「もう?」という早さ・意外さ がにじむことも多いです。
例文
- I’ve already eaten.
(もう食べました。) - She’s already home.
(彼女はもう家にいます。) - Is it ten already?
(もう10時なの?)
この3つに共通しているのは、終わった・そうなった事実に目が向いていることです。
yet は「まだ起きていない。でも起こることは想定している」
yet は、今の時点ではまだ起きていないことを表します。
ただし、単に未完了なだけではなく、
「そのうち起こるはず」「もうそろそろ起きてもよさそう」 という期待が含まれやすいのが特徴です。
例文
- I haven’t eaten yet.
(まだ食べていません。) - Have you eaten yet?
(もう食べましたか。) - Has the bus arrived yet?
(バスはもう着きましたか。)
つまり、yet は完了していない事実を見ています。
still は「その状態が、今も続いている」
still は、ある状態や状況が今も続いていることを表します。
例文
- I’m still hungry.
(まだおなかが空いています。) - She still lives in Osaka.
(彼女は今も大阪に住んでいます。) - I still haven’t finished.
(まだ終わっていません。)
ここで大切なのは、still は完了そのものより、継続に注目するということです。
たとえば、
- I haven’t finished yet.
→ 今の時点では未完了 - I still haven’t finished.
→ まだ終わっていない状態が続いている
という違いがあります。
現在完了での使い分け
この3語は、現在完了と一緒に出てくることが多いです。
ただし、役割はそれぞれ違います。
already:現在完了で「もう〜した」
現在完了で already を使うと、
今につながる完了 を表しやすくなります。
例文
- I’ve already finished my homework.
(宿題はもう終えました。) - We’ve already booked the hotel.
(ホテルはもう予約しました。) - She has already left.
(彼女はすでに出発しました。)
ポイントは、「完了済み」という結果が今に関係していることです。
yet:現在完了で「まだ〜していない」「もう〜した?」
現在完了で yet を使うと、
今までの時点で未完了 という意味になります。
例文
- I haven’t finished my homework yet.
(宿題はまだ終わっていません。) - Have you booked the hotel yet?
(ホテルはもう予約しましたか。) - He hasn’t replied yet.
(彼はまだ返信していません。)
yet は文末に置かれることが多いので、位置もセットで覚えると便利です。
still:現在完了で「まだ〜していない状態が続く」
現在完了で still を使うと、
終わっていないことが長引いている感じ が出せます。
例文
- I still haven’t finished my homework.
(宿題がまだ終わっていません。) - They still haven’t called me.
(彼らはまだ電話してきません。) - She still hasn’t replied.
(彼女はまだ返信していません。)
not yet との違いは、still のほうが「え、まだ?」という気持ちが少し乗りやすいことです。
3文を並べると違いがはっきりする
同じ「宿題」にして比べてみましょう。
| 英文 | 意味 | 注目していること |
|---|---|---|
| I’ve already finished my homework. | もう終えた | 完了 |
| I haven’t finished my homework yet. | まだ終えていない | 未完了 |
| I still haven’t finished my homework. | まだ終えていないままだ | 継続・長引き |
この3つは、訳し分けよりも視点の違いで理解すると忘れにくくなります。
会話で迷わないためのニュアンスの違い
文法として正しくても、会話ではニュアンスの差が大事です。
already は「もう?」という驚きや早さが出やすい
already は、会話では予想より早いことに反応する感じが出やすいです。
例文
- You’re here already?
(もう来たの?) - You finished already?
(もう終わったの?)
単なる事実というより、想像より早いという感覚です。
yet は「結果が出たかどうか」を確認する感じ
yet は、会話では完了したかどうかの確認に向いています。
例文
- Are you ready yet?
(もう準備できた?) - Has he arrived yet?
(彼、もう着いた?)
相手にたずねるとき、まだかどうか・もうしたかどうかを聞く定番表現です。
still は「まだ続いているの?」という継続の感覚
still は、会話で状態の継続を強く感じさせます。
例文
- Are you still working?
(まだ仕事してるの?) - Do you still live there?
(まだそこに住んでるの?) - Is it still raining?
(まだ雨降ってるの?)
ここでは「完了したか」ではなく、その状態が今も続いているかに注目しています。
still と yet がどちらも「まだ」になる理由
日本語ではどちらも「まだ」になりやすいですが、英語では役割が違います。
- still
→ 続いている状態に注目 - yet
→ まだ起きていない完了に注目
たとえば、
- I’m still waiting.
(待っている状態が続いている) - He hasn’t replied yet.
(返信という出来事が、まだ起きていない)
この違いがわかると、かなり迷いにくくなります。
語順のルール
意味がわかっても、語順でつまずく人は多いです。
ここは実用的に覚えましょう。
already は「have/has の後」か「文末」が基本
現在完了では、already は次の位置に置かれることが多いです。
- I have already finished.
- I have finished already.
学習者としては、まず
have/has の後に置く形 を基本にすると安定します。
また、be動詞の文では次のようになります。
- She is already here.
- We are already late.
yet は「文末」が基本
yet は、まず文末で覚えるのがいちばんです。
- I haven’t finished yet.
- Have you finished yet?
- Is he here yet?
無理に前に置こうとすると不自然になりやすいので、
yet = 文末 で覚えておけば大きく外しません。
still は「be動詞の後」または「一般動詞の前」
still は位置が少し大事です。
be動詞の文
- She is still busy.
- It is still raining.
一般動詞の文
- She still lives there.
- I still want to go.
助動詞・完了形がある文
- I still haven’t finished.
- They still can’t find it.
つまり、still は多くの場合、文の真ん中あたりに入ります。
よくある間違い
ここは実際に間違えやすいパターンをまとめます。
I have finished yet. は不自然
yet は、基本的に否定文か疑問文で使います。
✕ I have finished yet.
○ I have already finished.
○ I haven’t finished yet.
「もう終わった」と言いたいなら already が自然です。
I am yet busy. とは言わない
「まだ忙しい」は、継続なので still を使います。
✕ I am yet busy.
○ I am still busy.
yet は、こうした続いている状態には通常使いません。
I still haven’t finished yet. は重くなりやすい
文法的に完全な誤りとまでは言い切れませんが、
学習者の英作文では still と yet を両方入れるとくどくなりやすいです。
- I still haven’t finished.
- I haven’t finished yet.
まずはこのどちらかで十分です。
already は肯定文だけ、と決めつけない
already は肯定文でよく使われますが、疑問文でも使われます。
- Is it midnight already?
- Have you eaten already?
この場合は、驚き・意外さ が出やすいです。
例文で比較すると、使い分けはもっとわかりやすい
日常会話での比較
already
- I’ve already seen that movie.
(その映画はもう見たよ。) - You bought it already?
(もう買ったの?)
yet
- I haven’t seen that movie yet.
(その映画はまだ見ていないよ。) - Have you bought it yet?
(もう買った?)
still
- I’m still thinking about it.
(まだ考え中です。) - He still wants to go.
(彼はまだ行きたがっています。)
仕事・学校での比較
already
- I’ve already sent the email.
(メールはもう送りました。) - We’ve already submitted the report.
(レポートはすでに提出しました。)
yet
- I haven’t sent the email yet.
(まだメールを送っていません。) - Have you submitted the report yet?
(レポートはもう提出しましたか。)
still
- I’m still working on the report.
(まだレポートに取り組んでいます。) - She still hasn’t checked the file.
(彼女はまだそのファイルを確認していません。)
状態を言うときの比較
| 言いたいこと | 自然な英語 | ポイント |
|---|---|---|
| 彼はもう家にいる | He is already home. | 到着済み |
| 彼はまだ家に着いていない | He isn’t home yet. | 未到着 |
| 彼はまだ会社にいる | He is still at work. | 状態が続く |
この表のように、到着したかどうかなら already / yet、
どこにいる状態が続いているかなら still が合いやすいです。
現在完了だけで覚えないほうがよい理由
この3語は現在完了とよく一緒に使われますが、
現在完了専用の副詞ではありません。
already は be動詞や過去完了でも使える
- We are already late.
(もう遅れています。) - The train had already left.
(電車はすでに出ていた。)
yet は現在形の疑問文でも使うことがある
- Is dinner ready yet?
(夕食、もうできた?) - Are we there yet?
(まだ着かないの?/もう着く?)
still は時制をまたいで幅広く使える
- She still lives there.
(彼女は今もそこに住んでいます。) - He was still sleeping.
(彼はまだ寝ていました。) - We’ll still need more time.
(私たちはまだもっと時間が必要でしょう。)
つまり、現在完了でよく出るのは事実ですが、
意味の軸は「完了・未完了・継続」であり、時制そのものではありません。
英会話では英米差も少し知っておくと便利
学習書では
- Have you eaten yet?
- I haven’t eaten yet.
のように、現在完了で習うことが多いです。
これはとても大事な基本です。
ただし、実際の会話では、特にアメリカ英語で
- Did you eat yet?
- I didn’t eat yet.
のように、過去形が使われることもあります。
そのため、聞いたことがない形に出会っても、すぐに「間違い」と決めつけないことが大切です。
とはいえ、学習者としてまず身につけたいのは、やはり
- Have you eaten yet?
- I’ve already eaten.
のような標準的で説明しやすい形です。
already / yet / still を迷わず選ぶコツ
最後に、実際に選ぶときのコツをまとめます。
1. 完了しているなら already
- もう終わった
- もう着いた
- すでに知っている
2. まだ終わっていないかを言うなら yet
- まだしていない
- もうした?
- まだ来ていない
3. 状態が続いているなら still
- まだ寝ている
- まだ雨が降っている
- まだ考えている
迷ったときは、日本語をそのまま訳そうとせず、
「この文で言いたいのは完了・未完了・継続のどれか」 を考えると選びやすくなります。
まとめ
already / yet / still の違いは、次の3つで整理できます。
| 語 | 見ているもの | 覚え方 |
|---|---|---|
| already | 完了 | もう終わった |
| yet | 未完了 | まだ起きていない |
| still | 継続 | まだ続いている |
特に大事なのは、次の3文を区別できるようになることです。
- I’ve already finished.
→ もう終わった - I haven’t finished yet.
→ まだ終わっていない - I still haven’t finished.
→ まだ終わっていない状態が続いている
この違いがわかれば、現在完了でも会話でも迷いにくくなります。
まずは次の3セットをそのまま口に出して覚えてみてください。
- already = I’ve already done it.
- yet = I haven’t done it yet.
- still = I’m still doing it. / I still haven’t done it.
日本語訳ではなく、時間の見え方で覚えることが、自然な英語への近道です。
