英語の remember と remind は、どちらも「記憶」に関係する単語です。
そのため、日本語だけで考えると混同しやすいのですが、実際は役割がはっきり違います。
結論からいうと、違いはとてもシンプルです。
| 単語 | 基本の意味 | イメージ | 例 |
|---|---|---|---|
| remember | 覚えている・思い出す | 自分の中にある記憶を思い出す | I remember her name. |
| remind | 思い出させる | 外からのきっかけで思い出させる | Please remind me to call her. |
まずはこの1点だけ押さえれば大丈夫です。
remember は「自分が覚えている」
remind は「誰か・何かが思い出させる」
この違いがわかると、英作文でも会話でもかなり迷いにくくなります。
remember / remind の違いをまず一言で整理
覚え方は、次のように考えるとわかりやすいです。
remember = 記憶を持っている・思い出す
remind = 記憶を呼び戻すきっかけを与える
たとえば、
- I remember his face.
彼の顔を覚えています。 - This photo reminds me of him.
この写真を見ると彼を思い出します。
1文目は、私が覚えていることを表しています。
2文目は、この写真がきっかけになって思い出すことを表しています。
ここが最大の違いです。
remember の意味と使い方
remember は「覚えている」「思い出す」
remember は、自分の頭の中にある記憶を思い出したり、忘れずに持っていたりするときに使います。
日本語では「覚えている」「思い出す」「忘れない」などと訳されることが多いです。
たとえば次のように使います。
- I remember your name.
あなたの名前を覚えています。 - I suddenly remembered the answer.
急に答えを思い出しました。 - Do you remember that restaurant?
あのレストランを覚えていますか。
ポイントは、主語が思い出す人になることです。
remember は「自分の記憶」が主役
remember を使うときは、文の中心にあるのは 思い出す本人 です。
たとえば、
- I remember my childhood.
子どものころを覚えています。
この文では、「私」が記憶を持っている側です。
一方で、
- My childhood reminds me of…
とは普通あまり言いません。
「何がきっかけで思い出したのか」を言いたいなら、写真・音・匂い・場所 など、思い出させるものを主語にするのが自然です。
remember to do と remember doing の違い
remember は、後ろに何を続けるかでも意味が変わります。
ここは初心者がつまずきやすい大事なポイントです。
remember to do
「これからすることを忘れずにする」 という意味です。
- Remember to lock the door.
ドアに鍵をかけるのを忘れないで。 - I remembered to send the email.
メールを送るのを忘れませんでした。
まだしていない行動、または「忘れずにやった行動」を表します。
remember doing
「したことを覚えている」 という意味です。
- I remember meeting her before.
以前彼女に会ったことを覚えています。 - Do you remember turning off the stove?
コンロを消したのを覚えていますか。
こちらは、すでに起こったことの記憶です。
remember の例文
意味ごとにまとめて見ると、使い分けやすくなります。
覚えている
- I remember his name.
- She remembers that story well.
- We still remember that day.
思い出す
- I can’t remember where I put my keys.
- He suddenly remembered my birthday.
- Can you remember what she said?
忘れずにする
- Remember to take your umbrella.
- Did you remember to call your mother?
- Please remember to bring your ID.
remind の意味と使い方
remind は「思い出させる」
remind は、誰かが誰かに何かを思い出させるときに使います。
つまり、remember が「自分の記憶」なら、remind は 外からのきっかけ です。
- Please remind me tomorrow.
明日私に思い出させてください。 - This smell reminds me of summer.
このにおいは夏を思い出させます。 - Let me remind you about the meeting.
会議のことを念のためお伝えします。
remind は「きっかけ」が主役
remind の文では、
誰が・何が思い出させるのか が中心になります。
たとえば、
- This song reminds me of high school.
この曲を聞くと高校時代を思い出します。
この文で主役なのは this song です。
曲がきっかけになって、私の記憶がよみがえっています。
つまり、remind は「思い出す」よりも、
思い出すように働きかける 感覚に近い単語です。
remind の基本文型
remind は文型で覚えると使いやすくなります。
remind 人 to do
人に「~するのを忘れないように」言う
- Please remind me to call him.
彼に電話するよう私に思い出させてください。 - Remind her to bring the documents.
彼女に書類を持ってくるよう伝えてください。
remind 人 of 名詞
人に何か・誰かを思い出させる
- This picture reminds me of my childhood.
この写真は子ども時代を思い出させます。 - You remind me of your sister.
あなたはお姉さんを思い出させます。
remind 人 that …
人に「…だと気づかせる・念を押す」
- Let me remind you that the deadline is Friday.
締切が金曜日だということを確認しておきます。 - She reminded me that I had a doctor’s appointment.
彼女は私に診察の予定があることを思い出させてくれました。
remind の例文
誰かに忘れないよう伝える
- Remind me to buy milk.
- Can you remind him about the test?
- Please remind us to check in early.
何かが記憶を呼び起こす
- This town reminds me of Kyoto.
- That smell reminds me of my grandmother’s house.
- His voice reminds me of my teacher.
念押しする
- I’d like to remind everyone that phones should be off.
- She reminded me that today was a holiday.
- Let me remind you of our original plan.
remember と remind の違いを場面別に比べる
ここでは、よくある場面ごとに見比べます。
1. 自分が覚えていると言いたいとき
この場合は remember を使います。
- I remember her face.
彼女の顔を覚えています。 - Do you remember his name?
彼の名前を覚えていますか。
「誰かが何かを思い出させる」わけではないので、remind にはなりません。
2. 誰かに忘れないよう伝えたいとき
この場合は remind が自然です。
- Please remind me to reply.
返信するよう私に思い出させてください。 - Remind him about the appointment.
予約のことを彼に思い出させてください。
ここで remember を使うと意味が変わります。
- Remember to reply.
返信するのを忘れないで。
これは「あなた自身が覚えていてね」という意味です。
一方で、
- Remind me to reply.
私が返信するのを思い出させて。
こちらは「私に声をかけてね」という意味です。
3. 音・写真・匂いで昔を思い出すとき
この場合は remind 人 of … がよく使われます。
- This song reminds me of college.
この曲を聞くと大学時代を思い出します。 - The smell reminds me of home.
そのにおいは家を思い出させます。
ただし、自分の側から言い換えるなら remember も使えます。
- I remember college when I hear this song.
この曲を聞くと大学時代を思い出します。
意味は近いですが、視点が違います。
- remind:曲がきっかけ
- remember:私が思い出す
この違いがわかると、表現の幅が広がります。
remember と remind が入れ替えられない理由
remember と remind は、意味が近そうに見えても、文の役割 が違うのでそのまま入れ替えられません。
remember は「記憶の保持・想起」
remember は、記憶を持っている側の動作です。
- I remember that day.
- She remembers meeting him.
remind は「記憶を呼び戻す働きかけ」
remind は、記憶を呼び戻させる側の動作です。
- That day reminds me of him.
- Please remind her to call me.
つまり、
- remember = 自分の頭の中
- remind = 外からの刺激や声かけ
と考えると整理しやすくなります。
よくある間違い
初心者が特に間違えやすい表現をまとめます。
× Remember me to call Tom.
これは不自然です。
「私にトムへ電話するよう思い出させて」と言いたいなら、
〇 Remind me to call Tom.
になります。
remember はここでは使えません。
× This song remembers me of my childhood.
これも不自然です。
「この曲は子ども時代を思い出させる」なら、
〇 This song reminds me of my childhood.
です。
remember は「曲が何かを覚えている」という意味にはならないので使えません。
× Please remind to buy eggs.
これも不完全です。
remind は普通、誰に思い出させるのか が必要です。
〇 Please remind me to buy eggs.
〇 Please remind him to buy eggs.
のように、目的語を入れましょう。
迷ったときの見分け方
迷ったら、次の3つを確認してください。
1. 主語は誰か
- 自分が覚えている → remember
- 何か・誰かが思い出させる → remind
2. 外からのきっかけがあるか
- きっかけなしで思い出す → remember
- 音、写真、匂い、メモ、他人の一言で思い出す → remind
3. 日本語ではなく働きで考える
「思い出す」と日本語で見える文でも、英語では分けて考えます。
たとえば、
- この写真を見ると彼を思い出す
→ This photo reminds me of him. - 彼のことを覚えている
→ I remember him.
日本語訳が似ていても、英語では視点が違います。
会話でそのまま使える例文集
ここでは、実際によく使う形をまとめておきます。
remember を使う例文
- I remember your face, but not your name.
顔は覚えているけれど、名前は覚えていません。 - I don’t remember saying that.
そんなことを言った覚えはありません。 - Did you remember to lock the window?
窓に鍵をかけるのを忘れませんでしたか。 - I still remember our first meeting.
初めて会った日のことを今でも覚えています。
remind を使う例文
- Remind me to send that file tonight.
今夜あのファイルを送るよう思い出させて。 - This place reminds me of my hometown.
この場所は地元を思い出させます。 - Can you remind her about tomorrow’s class?
明日の授業のことを彼女に伝えてくれる? - That reminds me—I need to call my father.
あ、それで思い出した。父に電話しないと。
remember / remind の違いを一気に理解するミニ比較
最後に、違いがはっきりわかるように並べておきます。
自分が覚えている
- I remember the password.
パスワードを覚えています。
誰かに忘れないよう伝える
- Please remind me of the password.
パスワードのことを思い出させてください。
これからすることを忘れない
- Remember to bring your notebook.
ノートを持ってくるのを忘れないで。
何かが記憶を呼び起こす
- This smell reminds me of summer vacation.
このにおいは夏休みを思い出させます。
この4つが区別できれば、remember と remind はかなり使いこなせます。
まとめ
remember と remind の違いは、
「誰が記憶を持っているか」「何がきっかけになるか」 にあります。
覚え方をもう一度まとめると、次の通りです。
- remember = 自分が覚えている・思い出す
- remind = 誰か・何かが思い出させる
さらに重要なのは次のポイントです。
- remember to do = これからすることを忘れない
- remember doing = したことを覚えている
- remind 人 to do = 人に~するよう思い出させる
- remind 人 of … = 人に…を思い出させる
- remind 人 that … = 人に…だと念を押す
迷ったら、「自分の記憶」なら remember、「外からのきっかけ」なら remind と考えてください。
この基準で見るだけで、多くの英文はすっきり判断できるようになります。
